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BOOK review

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306 モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語

2010-06-06 (sun)|カテゴリー:コメント:1

モモ―時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にかえしてくれた女の子のふしぎな物語 (岩波少年少女の本 37)
ミヒャエル・エンデ
岩波書店
売り上げランキング: 6858
おすすめ度の平均: 5.0
5 ベッポじいさんが良い
5 今の時代にも驚くほど当てはまります
5 プレゼントに。
5 歩みの遅い亀が勝つ。
5 傑作

 

 

ずーっと,実家にハードカバーのモモがおいてあったんだが,

特に読みたいと思わず,ほっていた.

# 誰が買ったんだろ・・

 

地域通貨ながれで,「エンデの遺言」から,ミヒャエル・エンデの代表作 「モモ」にやってきた.

 

児童小説なんですが,そのバックにあるのは,完全に

「近代社会の批判」 です.

 

その中で,時間 と 金融 に焦点を当てているのが,「モモ」の圧倒的なところ.

多分,子供は,この裏に隠れている重みをまったく理解出来ずに読むんだろうなぁ・・.

 

敵(?)となる灰色の男達は,時間貯蓄銀行からやってくる.

時間貯蓄銀行に時間を節約して,その分預けると将来的には利息がつくという.

 

この口車にのせられ,せっせと時間の貯蓄を始める,人たち,

世の中は,激しく回り出し,みんなの余裕はなくなっていく.

 

本書の中でかかれているわけではないが,

時間=お金 と置き換えても,大体同じだろう.

時給換算で考えると,結局, 時間=お金という面はある.

 

モモはそのなかで,まったくそのような論理に組みしない,

浮浪者みたいな女の子.

 

この女の子が,時間におわれ青ざめていく人々を

灰色の男たちをやっつけて,解放するというおはなし.

 

ストーリーだけを表面的におうと,すごーく,映画向きでラストにむかって盛り上がる感じだし

こうはんは,はらはらのヒーローもの?

 

なんですけど,

 

やっぱり扱っている題材が かなり コア!

 

正直,最近いそがしさに追われ,子供と遊ぶ時間もあまり持てずにいる自分のことを反省せざるをえない,感じでした.

 

 

 

しかし,一方で,時間貯蓄銀行のような,存在,金融・利息の存在だけに

現在の行き急ぐ私達の社会に原因を帰属させて,大丈夫だろうか,という疑問はある・・・.

305 都市経済学(シリーズ・新エコノミクス)

2010-06-05 (sat)|カテゴリー:コメント:0

都市経済学 (シリーズ・新エコノミクス)
山崎 福寿 浅田 義久
日本評論社
売り上げランキング: 210294
おすすめ度の平均: 5.0
5 都市における規制のメリット・デメリットを分析

 

 

都市,まちづくり関連で最近いろんな議論をするようになって,

いろんなアプローチがあるわけなんだが,

 

で,「都市経済学」というと,どういうアプローチの研究になるのか?

ということで,買って読んでみた.

 

基本的には一般均衡分析をいろんな,問題にあてはめて,議論する.

特に地価とか,住宅補助とか,密集の効果とか,

 

こういうのは,数理モデルとして,シンプルな一般均衡分析,つまり

需要曲線,供給曲線の動きで大体のものを表現しようとするアプローチ

を用いて,

一方で,実際のデータを表現できるか検討しながらすすめる.

 

実際の数値にバチコーンと合うことは,なかなか開放系である

経済システムではいかないんですが,

 

傾向というか,理解の枠組みとして,便利な道具である.

 

実データ話で言うと,

一人あたりの居住空間って,戦後,現在まで,都市部でも地方でも,ほぼ純増

しているんですね. 文化のアメリカ化の影響だろうか??

 

あと,農地補助,住宅補助とか,容積率規制とかが,

ことごとく,経済学的な帰結とは,逆方向の施策であることを,なかなか厳しく糾弾していて

それが面白かった.

 

セーフティーネットや,所得の再分配は必要な面もあるが,

「なんで,敢えて住宅消費に縛る形で,再分配するんだ!?食につかう人は食につかえばいーじゃない?」

的な指摘など,なるほど, と思わせる指摘も多く面白かった.

 

一般均衡分析ではいつも思うんだけど,どうしても

均衡状態ではなくて,時間方向の動態がみたいなぁと思ってしまう.

自分はマルチエージェントシミュレーションなんかでこのあたりを表現したりするんだが,

業界的には,どうなんでしょうね?

304 ロボットのおへそ

2010-06-04 (fri)|カテゴリー:コメント:0

ロボットのおへそ (丸善ライブラリー)
稲邑 哲也 瀬名 秀明 池谷 瑠絵
丸善
売り上げランキング: 132335
おすすめ度の平均: 5.0
5 ロボットのこれからを知ることが出来る

私もお世話になっております,稲邑先生の本

瀬名秀明氏との対談で始まる.

二人は,社会的知能発生学研究会で御一緒されているので,

あるいみ身内のトークな雰囲気.

 

ロボットのおへそ って書いてあってなんのこっちゃろ?

とおもうんですが,

今のロボットに足りないキモの部分を おへそ といっているような・・・.

ちょっと,ポップすぎる気がしますが・・.(-_-;;;)

 

具体的にはロボットに

「ちょっとそれとって」

と言った時に,それがなにかわかるような,コミュニケーション能力のよう.

 

新書形式で,あるのですが,

稲邑先生のこれまでのお仕事がサマリーとして,よくまとまっていて,

ご本人を存じ上げてはいるが,その一つ一つの仕事を裏でささえる

ストーリーというのは,存じ上げなかったので,

そういう視点から,面白かった.

 

ある種の研究者ライフストーリーであるが,こういうライフストーリーは

超有名な研究者が老後にかかれたするぶんには,よくあるが

若手研究者が書くのは珍しいように思える.

 

しかし,つながりにする事でみえる事もあるとおもう.

 

その意味では,ロボット,知能を志す大学院生とかが読むといいのかなぁ.

 

あと,当時の井上・稲葉研の雰囲気がつたわってきて面白かった.

 

ちなみに,模倣学習やインタラクションをつうじて,ロボットに教示を行なったり,

動作獲得,ナビゲーションなどを行なわせる研究を展開されています.

 

詳しくは本書で??

303 アルビン・トフラー「生産消費者」の時代

2010-06-03 (thu)|カテゴリー:コメント:0

アルビン・トフラー―「生産消費者」の時代 (NHK未来への提言)
アルビン トフラー 田中 直毅
日本放送出版協会
売り上げランキング: 118220
おすすめ度の平均: 3.5
1 これ一冊で理解するのは厳しい。
5 生産消費者があふれている。
4 未来

 

 

始めに言っておくと,

とりあえず「富の未来」をよみましょう.

<<過去のビブリオバトル紹介動画へのリンク>>

 

アルビン・トフラーは未来学者なんていわれるけれど

情報化社会なんてことばを始めに言ったひとだとか.

 

第三の波,生産消費者という言葉も彼の言

 

この本は,NHK「未来への提言」 という番組を書籍化したものだが

経済評論家 田中直毅氏 と アルビン・トフラーの対談形式で

進んでいく.

 

内容的には富の未来で記述されることを,再度語った形だが,

時間を経て,2006年現在の状況から読み解いているので,日本の政策に対する

トフラーの考えも分かって面白い.

 

アルビン・トフラーの考えを折に触れて 参照するのは,

特に私達 情報学人材,知識労働者にとっては重要だと思う.

 

第三の波によってやってくる社会は,規模の経済からスピードの経済へと移行する.

スケールメリットの崩壊は,社会構造自体を変化させるのだが,

今の時代を動かす,高年齢層の多くは,多分その感覚に気づいておらず,

もしくは,気づいても行動として反映できず,今も,スケールメリットを追い求め,

企業統合,大企業化に対して無批判の信任を与えている気がする.

 

いや,これは,就職活動を行なう若年層も同じだ.

 

もちろん,いつの時代も一定のバランスで一次産業,二次産業,などは残るので,

そこではある種のスケールメリットは残り続ける.

# しかし,それも生産の技術に依存するので,なんともいえないが・・・ 

 

本書は,アルビン・トフラーをしらない人が,ちょっと読んでみるにはいいかもしれないほんである.

 

とはいえ,

個人的には,いきなり「富の未来」を読むことをオススメするが.

 

富の未来 上巻
富の未来 上巻
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A. トフラー H. トフラー
講談社
売り上げランキング: 9071
おすすめ度の平均: 4.0
3 本のフレーズで自身の思考をめぐらすことができる幸せ
4 社会という生態系
5 富の未来 上・下巻の感想です。
4 著者の知識量とネットワークに脱帽
4 価値が激動する時代
富の未来 下巻
富の未来 下巻
posted with amazlet at 10.05.30
A. トフラー H. トフラー
講談社
売り上げランキング: 12654
おすすめ度の平均: 3.5
3 どこかぼんやりして切れ味がない
5 すばらしい
3 次の節目を予兆させるような下巻
5 購入の価値あり
4 世界情勢を統一的にとらえる-これからどうなるのか?

302 地域通貨と地域自治

2010-05-27 (thu)|カテゴリー:コメント:0

地域通貨と地域自治 (地方自治土曜講座ブックレット)
西部 忠
公人の友社
売り上げランキング: 27031
おすすめ度の平均: 5.0
5 地域再生の自治体理論の構築にむけて―明快な入門書!
5 地域再生の自治体理論の構築にむけて―明快な入門書!

 

 

なぜか買っちまった,ブックレットシリーズ.

このシリーズはホントに本が薄いので気を付けましょう(笑)

 

地域通貨LETSDoを広める活動をされている 西部忠先生が その仕組みと

思いについてかいてられる.

 

本書の特徴は,地域の人々をつなぐ「メディア」としての地域通貨に

焦点をあてているところだろうか?

 

もちろん,厚みの故にしかたないのだが,地域通貨,いや通貨とは何か?という

議論では,先に紹介したエンデの遺言や,その他の著作の方が詳しい.

 

地域自治と繋げるという意味でか,提案されているLETSDoでは,行政の役割が大きい.

コミュニティビジネス的色彩で地域通貨をとらえているところが大きく,

 

すこし大学人っぽさが,見えた気がした.

 

しかし,相変わらず,どういうダイナミクスを地域通貨がもっているのかは,

やはりよくわからないままだった.

301 論理的にプレゼンする技術 聴き手の記憶に残る話し方の極意

2010-05-26 (wed)|カテゴリー:コメント:0

論理的にプレゼンする技術 聴き手の記憶に残る話し方の極意 (サイエンス・アイ新書)
平林 純
ソフトバンククリエイティブ
売り上げランキング: 2484
おすすめ度の平均: 4.5
5 読みやすい! 
4 エッセンスをすっきり整理した一冊
5 高コストパフォーマンス本
4 うまいプレゼンができないときに
5 我流の資料作成ではダメと気がついた

 

学生指導でいい本はないかなーとおもって,

プレゼン本を何冊かかってみた内の一つ.

大体のページが左が文章,右がマンガになっていて,

ざーっと読んでいくとすぐ読めるね.

 

基本的な内容が多いし,どちらかというとビジネス向けプレゼンのためのものであるが,

研究室の学生が読んでもぜんぜん為になると思う.

 

3,4回生のプレゼンを見ていて思うのは,

パワーポイントのデザイン,論理構成,などなど,どれをとっても力不足.

 

特に,図の構成や,箇条書き,フォントの大きさから,人間が感じ取ってしまう

「論理構造」を上手く,利用出来てないんだよね.

 

本書の中で解説してある方法の,一つで,ぼくもよく使うが,

 

例えば,現状の問題点を列挙した スライドのしたに

「これらの問題をモジュール型強化学習で解決」

と,アニメーションで どどーん! と入れる.

 

それで,次のスライドで

「モジュール型強化学習」

とタイトルに入れて,その説明のスライドを差し込む

 

というのも,聴衆の「疑問符」を上手いことコントロールして,話しを持っていく基本的な方法.

 

最近,ボクの研究室の4回生に言ってたんだけど

例えば,気候変動についていうときに 

(この例は思いつきで,例の記述の内容自体はホントじゃないよ!)

 

○温暖化の驚異

  *海面の上昇

  *都心の気温上昇によるエネルギー消費増加

○異常気象の増加

  *台風による被害

  *四季変動の不安定化

 

と言うフウに書いたりするんだが,

ここでは「温暖化の驚異」「異常気象の増加」が並列関係で,同等の存在

一段下がっているところが,その具体的な内容,と言う風な「論理構造」が存在するわけですよね.

 

そういう,論理構造を骨格として,pptの中に潜ませるのが大事なわけです.

 

 

あと,人間のイメージ力を上手く導いていくことも大事で,

 

さらっと,文字で文だけ書いて,pptを作成し

伝えた気になっている やつが多いが,

んなもんあるけー と言う話しだ.

 

コミュニケーションで,さらっとPPTだけつくって相手につたわる という気持ちは

「甘え」でしかない.

 

そういうところが,就活で言う「コミュニケーション能力」の分かりやすい点だろう,

就活だろうがなんだろうが,しらんが,分かって欲しい内容を言葉やイメージ,身振り手振り

あらゆる手段をつかって,表現する.

相手が分かっていなさそうだったら,何を分かっていないのか,探って

さらに追い打ちをかける. そういう,執拗さが必要なのだ.

 

で,カンタンにイメージ挿入でスライドがゼンゼン変わる例をさらっと作ってみる.

 

例0

現在の経済環境から未来を予測することは容易ではない!

 

 

(反応)

 そらそーだ. で,何がいいたいの?

 

例 1

現在の経済環境から未来を予測することは容易ではない!

http://www.pref.aichi.jp/0000008805.html

 

(反応)

 た,たしかに!不況不況っていってるけど,

  どいういう未来がくるかって分からないよね!

    よくわからんが,とにかくポジティブ!!

 

 

例 2

現在の経済環境から未来を予測することは容易ではない!

http://blog.livedoor.jp/kentkent1984/archives/2007-10.html

 

(反応)

 う....うっわあああああああ!!!

  経済発展おいすぎません! サステイナブル,サステイナブルゥゥゥゥ!!

 

 

まぁ,こんな例はさておき,

 イメージ喚起の力をバカにしてはならない.

 

 図を挿入するときは,それが全体の文脈の中で持つ意味を「記号」として

意識して利用しましょう.

 

ちなみに,最後の例は,本書からの抜粋でもなんでもありません.

わたしのノリです.

300 金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った

2010-05-25  (tue)|カテゴリー:コメント:2

金融のしくみは全部ロスチャイルドが作った (5次元文庫)
安部 芳裕
徳間書店
売り上げランキング: 3427
おすすめ度の平均: 4.0
5 通貨改革の必要性
4 なかなか含蓄のある面白い本
4 なんだかなぁ
1 残念だな
1 与太話の寄せ集めの域をでていない

 

300冊目~☆

 

アマゾンの批評には,非常に浅はかな本だという批評がおおいが,

それでも,日本人にはロスチャイルド家のロの時も聞いたことが無く,

戦争や国債発行で儲かる人達がいるということも理解しない人も多いと思うので

 

ある意味「陰謀論本」のようなみえはあるが,面白い本だとおもった.

 

ロスチャイルド家の現れと,ユダヤ資本

そして,それが国家をまたがって金融政策を動かし,

戦争をおこしてきた事実.

 

地域通貨の話が中心なのかと思いきや,

けっきょくそっちは非常に小さくて,

ロスチャイルド家を中心とした銀行がいかにして影響力をもっていて,

どのようになっているのか・・・

 

ということで.

 

金融政策やグローバリゼーションで,何か「直感と違うな・・・」とおもっているところが

すこし,解きほぐされた気もした・・・・.

 

マスメディアの偏向報道は,多分,日本に限ったことではないのでしょうね.

 

<<関連書籍>>

289 世界権力者 人物図鑑 世界と日本を動かす本当の支配者たち

243 シルビオ・ゲゼル入門- 減価する貨幣とは何か

297 だれでもわかる地域通貨入門-未来をひらく希望のお金

299 エンデの遺言-「根源からお金を問うこと」

299 エンデの遺言-「根源からお金を問うこと」

2010-05-24 (mon)|カテゴリー:コメント:0

エンデの遺言―「根源からお金を問うこと」
河邑 厚徳 グループ現代
日本放送出版協会
売り上げランキング: 10991
おすすめ度の平均: 4.5
5 生きる上での必読の書
4 ”お金”について考えてみよう!
5 全ては利子が原因だった!
5 今こそ読むべき本だと思います。
3 貨幣そのものではなく利子こそが問題である。

 

 

大作です.

地域通貨や現代の金融の問題を問うならば必ず読まねばならない本であろう.

 

NHKが作成した番組「エンデの遺言」をベースにして著作としてまとめた本.

分担執筆のために,全体での微妙な冗長さは後半にあらわれるが,

良くできた本だとおもう.

 

エンデとは「モモ」の作者ミヒャエル・エンデのこと.

モモの隠れたテーマは,貨幣,利子,現在の金融システムの問題点だそうだ.

 

貨幣とは何か?貨幣の歴史を知る上でもよく説明された読み甲斐のアル本である.

 

日本における地域通貨のブームも,この番組をほったんとして

あらわれたという.

 

あなたの世界観を変えるかも知れない,重要な一冊といえるだろう.

 

グローバリゼーション,国際化を盲目的に愛している人にこそ読んでみて貰いたい一冊.

298 あのスーパーロボットはどう動く―スパロボで学ぶロボット制御工学 (B&Tブックス)

2010-05-19 (wed)|カテゴリー:コメント:0

あのスーパーロボットはどう動く―スパロボで学ぶロボット制御工学 (B&Tブックス)
金岡 克弥
日刊工業新聞社
売り上げランキング: 27675
おすすめ度の平均: 4.0
4 ある意味、高度な専門書
4 ロボット制御工学をかなり網羅してます

なかなか,骨もしっかりあって面白い本です.

スーパーロボットを支える制御技術を

スーパーロボット制御工学(今はない) と呼び,

その基礎であるところの 普通の ロボット制御工学(今ある)

解説するという,おもしろいコンセプトの本.

 

編著は立命館大学の金岡先生で,複数著者になるために,

多少,内容のオーバーラップもあったりするが,分担著作の専門書などの

枠から言えば,非常にうまくまとまっている.

 

というか,著者のみなさんスーパーロボット好きすぎです!

それはびしびしと伝わってくる.

 

空想科学読本にある意味,近いが,

もっと建設的で,「実際に,そういう制御をどうやるか?」

という所まででてくる.

 

数式もしっかりでてきて,分からなくても,読み物としてもよめるが

学生の導入書にはむいているかもしれない.

これで,疑問をもって,モチベーションをもって,しっかりした教科書に向えばよい.

 

 

ただ,ひとつ気がかりなのは

出てくる事例が,ガンダム,マジンガーZ,パトレイバー・・・・・・

 

そう,世代問題です!

いまの大学生は「ポケモン世代」

そこに,ガンダム,マジンガーZ,ライディーン・・・などで育った世代が

おくる「身近なスパロボの事例」・・・・・・・

 

果たして,これが身近な事例でいられるのか・・・・

ラボの学生によんでみてもらって判断するよりほかあるまい・・・(^_^);;;;

297 だれでもわかる地域通貨入門-未来をひらく希望のお金

2010-05-19 (wed)|カテゴリー:コメント:0

だれでもわかる地域通貨入門―未来をひらく希望のお金
あべ よしひろ 泉 留維 森野 栄一
北斗出版
売り上げランキング: 55993
おすすめ度の平均: 5.0
5 今あるお金とはマッタク違うお金の考え方とらえ方
5 地域通貨について考えるなら、まずこの本を
5 地域通貨入門の決定版!

 

 

この本は「買い」だ.

図書館で借りたんだけど,持っておきたくてアマゾンでポチってしまった.

 

シルビオ・ゲゼルの劣化する貨幣の概念もとりこみながら

貨幣の歴史,貨幣の種類,そして利子のもたらすマクロ経済での意味

など,とてーーーーーーも,わかりやすい言葉で書かれている.

 

難点は,ちょっと「地域通貨」バンザイ色が強いことだろうか?

 

通貨もやはりシステムの動態を決定する因子であり,

既存の金融システムだけでなく,新たなシステムを発明するのは

ありだと思う.

 

また,質のちがう二種類の貨幣を流通させることが,

場合によっては,貨幣の選択肢を広げ,経済活動を潤滑にする

こともあり得るのだと思う.

 

ただ,地域通貨は,いかんせん,まだまだ事例がすくなく,

また,上手く回った系にかぎって,中央銀行.政府の権力の下に

ストップがかかるので,その動態はいまいちよくわからない.

 

特に劣化する地域の貨幣と,通常の国家通貨を二重で回した時の

効果が事例から見ると良さそうなのだが,このときの動態を

数理的に捉えた研究などあるのだろうか??

 

直感的理解としては好不況の振動を上手く,やわらげてくれる・・・

かのようなケーススタディが書いてあるので,

そのあたりが,数理的に出れば面白いなとおもう.

 

また,中央銀行からのマネーサプライも利息でコントロールするやり方

以外もあるんだなー.と分かった,

 

 

ちなみに,基本的な貨幣需要は政府が納税をそれでしか受け付けないという

「大口顧客」の存在によって支えられているのだと,

いまさらながらに理解しました.

 

#  近日,森野先生に会えそうだから,いろいろ楽しみ・・・

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