297 だれでもわかる地域通貨入門-未来をひらく希望のお金
北斗出版
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地域通貨について考えるなら、まずこの本を
地域通貨入門の決定版!
この本は「買い」だ.
図書館で借りたんだけど,持っておきたくてアマゾンでポチってしまった.
シルビオ・ゲゼルの劣化する貨幣の概念もとりこみながら
貨幣の歴史,貨幣の種類,そして利子のもたらすマクロ経済での意味
など,とてーーーーーーも,わかりやすい言葉で書かれている.
難点は,ちょっと「地域通貨」バンザイ色が強いことだろうか?
通貨もやはりシステムの動態を決定する因子であり,
既存の金融システムだけでなく,新たなシステムを発明するのは
ありだと思う.
また,質のちがう二種類の貨幣を流通させることが,
場合によっては,貨幣の選択肢を広げ,経済活動を潤滑にする
こともあり得るのだと思う.
ただ,地域通貨は,いかんせん,まだまだ事例がすくなく,
また,上手く回った系にかぎって,中央銀行.政府の権力の下に
ストップがかかるので,その動態はいまいちよくわからない.
特に劣化する地域の貨幣と,通常の国家通貨を二重で回した時の
効果が事例から見ると良さそうなのだが,このときの動態を
数理的に捉えた研究などあるのだろうか??
直感的理解としては好不況の振動を上手く,やわらげてくれる・・・
かのようなケーススタディが書いてあるので,
そのあたりが,数理的に出れば面白いなとおもう.
また,中央銀行からのマネーサプライも利息でコントロールするやり方
以外もあるんだなー.と分かった,
ちなみに,基本的な貨幣需要は政府が納税をそれでしか受け付けないという
「大口顧客」の存在によって支えられているのだと,
いまさらながらに理解しました.
# 近日,森野先生に会えそうだから,いろいろ楽しみ・・・