[364]資本主義と自由
2012-02-01 (wed)|カテゴリー:|
シカゴ学派 ミルトン・フリードマンの代表作.
小さな政府志向の代表格みたいなもんですが,
自由主義国家への指針がよくわかる.
いろいろラディカルに見える内容がおおいが,
・教育バウチャーの導入
・政府による独占保護の禁止
あたりについては,とてもよくわかった.
感じさせられたのは,やはり,自由主義経済というのは,一人ひとりが責任を持てる
オトナであることを,前提にしているのだな,ということであった.
責任能力の無い人間を単位としては,成り立たない.
そういう意味で大いなる信頼の上になりたつのだなあ.
社会主義も合理主義と結びつきやすいが,やはり,資本主義もどこか合理主義とつながるのだなと思ったりした.
ただ,トップダウンかボトムアップかが違って,それが大違いなんですが.
同じ自由主義の系譜には,遡るとアダム・スミス, そして オーストラリア学派 ハイエク などがあるわけですが,
個人的には,ハイエクに得た程の純粋な共感は 本書には感じなかった.
# もちろん賛同するところ大なんですが.
なんなんでしょうね.この差異は.しかしながら,その差異が重要にも感じるこのごろです.