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318 メディア・ビオトープ メディアの生態系をデザインする

2010-07-10 (sat)|カテゴリー:

メディア・ビオトープ―メディアの生態系をデザインする
水越 伸
紀伊國屋書店
売り上げランキング: 193728
おすすめ度の平均: 3.5
2 着眼点は面白いけど
5 独創的で芸術性の高い書物

 

メディア・ビオトープってなんぞ?

メディアの生態系ってなんぞよ?

 

某室蘭工業大学のS先生に,誘われて某学会のメディア・ビオトープというオーガナイズド・セッションでビブリオバトルについて話させてもらった.

そこでS先生が語っておられた,メディア・ビオトープの概念が,とても,しっくりきたので,原著的なものをあたってみた.

 

メディア・ビオトープはメディアをビオトープ,つまり,植物(動物も含むけど)の生態系にたとえる,隠喩だ.

 

日本のメディアは,本の数本の巨大メディアとしての巨木がそびえ立ち,

下草が生えない人工林になっている.

 

自然の生態系は多様な木々や雑草,下草が生えているビオトープの状態にある.

メディアについても,市民的なメディアや,ラジオ,地域のつながりなどで,より多様性のあるメディアが育っているべきだし,現状はおかしいよね!?

というような話がある.

 

コミュニケーションにおけるローカルとグローバル,そこにおける双方向性や場作りといったことに,ここ数年間,悩んでいた身としては,結構,納得いく,隠喩であった.

 

特に,ソリューションを与えてくれる訳じゃないけど,

書いてる本人が「スケッチブックみたいなモノ」といっているので

それでいいのだろう.

 

先のOSでは勢いで

「ビブリオバトルはメディア・ビオトープの中のたんぽぽ程度のものです.

ぼくはたんぽぽを作っています」

といっちゃったんですが,

われながらナカナカいいことを言ったと思う.

 

巨大メディアを牛耳ったりすることには興味はない.

下から,かき回すことを楽しみたい.

 

さてさて,S先生のメディアビオトープの企みは,どのように進んでいくのか・・・.

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