たにちゅーの千夜千一冊|谷口忠大Home Page(たにちゅー・どっと・こむ)

BOOK review

1 ⁄ 5

1 ⁄ 5

最近のコメント

HOME > たにちゅーの千夜千一冊 >  267 カーネル多変量解析―非線形データ解析の新しい展開

267 カーネル多変量解析―非線形データ解析の新しい展開

2009-11-29 (sun)|カテゴリー:

 

SVM(サポートベクターマシン)についての書籍や解説は多いが,他のカーネル法に焦点をあてた本というのは意外に少ない.

で,

ここだけの話し

谷口は

「SVMがキライ」

という,機械学習やさん としてはワケノワカラナイ性癖を持っているのです.

カーネル法は非常に重要だと分かっていながら,

本をひらくと大概カーネル法といえばとりあえずSVM・・・で,そこで引いちゃう

といったかんじで,あまり,カーネル法をうまく勉強できていませんでした.

 

カーネル法は 非線形の問題を,カーネル・トリックをつかって,エイヤで,

少ない計算コストで解けてしまうという.すばらしいもの.

 

実際にはSVMであつかう,「サポートベクトル」という考え方とはある種,独立に

存在するのです.

 

しかし,そこを上手く導入してくれる本っていうのがなかった.

 

本書は、カーネル関数とは何か?

からはじめ

カーネル回帰,カーネル主成分分析,カーネルk-means と

通常線型でやられるものの,シンプルなカーネル化という,方向でどんどん

進めて行く.

この辺りは,数学的にも行列計算主体で進むので,

スッキリしていいのだ.

 

カーネル判別分析,カーネル正準相関分析,などとしてから SVMに入る.

 

SVMはカーネル法 のみがエッセンスではない.

例えば,サポートベクトルという小数のサンプルで分離面を描けるのは,

カーネルの偉さというよりかは,ヒンジ型の損失関数による.

 

もとい.

 

カーネル法について,研究上発見された順ではなく,数学的に,分かりやすい順に

ならべて,SVMはカーネル法の一つの特殊ケースと位置づけて解説している.

非常に,まっとうな本なのです.

 

ながらく積ん読していて本当にもうしわけなかった(笑)

 

おすすめだ.

コメントの投稿




*


下記のタグが使用できます。
<a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt=""> <pre lang="" line="" escaped="">

インフォメーション



tanichuの著作

copyright © Tadahiro Taniguchi All Right Reserved.