[386]人工生命入門―ライフゲームから人工細菌まで 夢の最先端分野がわかる!
まったく,本書の紹介ではないのだが,↓の
人工生命の世界 という本は 修士課程の時に読んで,とてもいい印象があった.
しかし,絶版のようで残念な限り.
2010年台に入り,人工生命は,決してトレンディな研究テーマではなくなってしまったようにも思う.
進化計算は多点探索の最適化計算に矮小化されてしまった節があるし,
学習する仕組みとしては,ベイズ理論からの確率モデルベースの手法に先を越されている感がある.
しかしながら,人工生命に関わる 研究は汲み取られきったわけではなく,終止符が打たれる事無く,
トレンドが風化してきてしまったように思う.
その意味もこめて,人工生命の「味わい」や「ソウル」を20代前半で学ぶのはいいことだともうのだ.
で,そんなのに丁度いい本っていうのが,あまり見当たらない
そんなこんなで本書を買ってみたのだが, 表面をさらっと撫でる感じで,
あまり,特有の事が書かれていないのは残念だった.
人工生命本があまりないなかでは,それなりの価値を持っているともいえるかもしれない.
実際には,そのソウルにふれるには国内出版の本では「人工生命」をキーワードに探すより
「複雑系」をキーワードに探したほうが妥当っぽいです.
ちなみに,上の「人工生命の世界」 amazon で中古 1円 ででていたので,
ぽちっておきました.