339 学びの空間が大学を変える
大学の中で学びの為の場作りがすすんでいる.
学びの空間が大学を変える :
ラーニングスタジオラーニングコモンズコミュニケーションスペースの展開
ということである.
いきなり,ネガティブメッセージで恐縮だが,
しかし,僕としては,本書を通じてどうも論点が違う気がした.
写真という写真,図という図において,部屋のレイアウトや
美しい机や高価な椅子が配置される.# だいたい,値段はわかる.
インテリア会社の広告ばりのかっこよさ.
もちろん,学生が活動できる空間をつくるのは重要であり,第一歩としては
必要だ.
しかしながら,それは「モノ」である.
行政が「コンサートホール」を作れば,その地域の音楽活動が活性化されるだろう
と考えるのと変わらないとおもう.
むしろ,
・学内のコミュニケーションを活性化するコミュニティづくりの仕掛け
・会議の中のコミュニケーション・メカニズム・デザイン
(ビブリオバトルみたいなもの)
・相互の学びを加速させる,教員組織や授業カリキュラム含めた制度設計.インセンティブ設計
など,より,ソフト面でのアプローチが本質的である気がした.
すこしは,事例がのっていたが,全体としては
「スタンフォード大にはこんなかっこいいスペースがある」
的な事が多かった気がする.
どうも,学術的にみても,そういう場作りの設計論や論理の組み立て方,
議論の要素分解が進んでいない気がする.
最近,ビブリオバトルの設計や展開,自転車活用についてのワークショップ,
その他,自分のフィールドを見ていて思うのは,
やはり,コミュニケーション場のメカニズムデザインの設計論の構築は
学問として可能な気がする.
# すでに,されている面もあるとは思うが.
ついでに,数理構造的な議論も可能な気がする.
ちょっと,取り組んでいかないといけない課題かな.
とおもったりしたのである.
T 2010-10-28 (thu)
ご無沙汰です。
会社でもそういうのがよくあるのですが、
結局はマインドセットが出来てないと何も変わらんです。
箱物から入るのはTの経験上小手先ですね。
箱物は成果として目立ちますしね。。。