[402]プライド
2012-10-27 (sat)|カテゴリー:|
ハゲタカシリーズの真山仁の作品.
長編を期待していたけど,短篇集である.
ハゲタカなどであるような,才能に優れたキャラクターが様々な職場にて
問題に対峙する.
なかなかカッコイイのだが,
その職場がどうしても,官僚であったり,政治家であったり,元ジャーナリストであったりと
なにかと「東京感」が滲むのはちょっと,こういう「様々な職業」に焦点をあてるような構成の
中では個人的には残念に思う所.
ハゲタカがマネーゲーム,M&Aを扱ったように,そういう一般の人にとっては「普通じゃない」ドラマが
真山仁さんは秀逸だとおもうので,ちょっと本作は鈍るかなという面はある.
おもしろいんですけどね.
もう一つ,やっぱり,短編なので,短めに「オチ」をつける必要がある.
ハゲタカのひっぱってひっぱって何重にも逆転と伏線を引っ張って,最終的には
国を巻き込むレベルの話になっていくという,あの壮大さを期待してしまうのは
やはり罪なのだろうか.
とはいえ,移動中の娯楽としてなどは,夢中に読める本ではあるので,
ポケットにどうぞ.