[360]グーグルのグリーン戦略=グリーン・ニューディールからスマートグリッドまで
2010年4月の初版.
近年,急速に進む,,,,というか,進んでいるかどうかは疑問だが
概念的なところについての定義は固まりつつある,スマートグリッド等の議論において
2010年4月というのは,少し古い情報である.
本書はCOP15あたりの時の話で,
Google が smart meterや太陽光発電システムの大量導入をやったこと,
その後の戦略や,一般的に現在の温暖化対策等の統計情報などが紹介されている.
コアはGoogle’s Green Initiatives と呼ばれる文章の和訳.
最近となっては数多くなった,スマートグリッド,エネルギー関連本の一つといえる.
Google としているが,本書でGoogleのテクノロジー面でのマニアックな言及などは
ほとんど無かったのは残念なところか?
あまりページはさかれていないが Green of IT, Green by IT などの区別は面白かった.
エネルギー産業はインフラ産業であり,国家権力を成す利権と深くつながっている.
この意味においても,各国固有の状況があり,テクノロジーだけでは解決しえない問題がある.
アメリカがこうだから日本もこう!
みたいな,太古以来の舶来物至上主義へのフィルターをいったんかました上でやるべきだろう.
温暖化ガスの話は,明らかに無効にひかれたマットの上でのバトルであることが感じ取れる.
日本なりのアジェンダセッティングが必要であろうし,それを押す強さが求められる.