[422]ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉
周囲から,いくつかの好評をきいて,読んでみました.
2025年という時をターゲットにして,
そのときに向けて私たちはどう働くべきか,
どう働き方をシフトすべきか ということ.
著者は
◆著者紹介
リンダ・グラットン(Lynda Gratton)
ロンドン・ビジネススクール教授。
経営組織論の世界的権威で、英タイムズ紙の選ぶ「世界のトップビジネス思想家15人」のひとり。
ファイナンシャルタイムズでは「今後10年で未来に最もインパクトを与えるビジネス理論家」と賞され、
英エコノミスト誌の「仕事の未来を予測する識者トップ200人」に名を連ねる。
組織におけるイノベーションを促進するスポッツムーブメントの創始者。
『HotSpots』『Glow』『Living Strategy』など7冊の著作は、計20ヶ国語以上に翻訳されている。
人事、組織活性化のエキスパートとして欧米、アジアのグローバル企業に対してアドバイスを行う。
現在、シンガポール政府のヒューマンキャピタルアドバイザリーボードメンバー。
とのこと.
2025年には私たちの時間はもっと細切れになり,エネルギー,環境はもっと悪くなる.
貧富の差はグローバルに広がる.イノベーションは中国,インドなどでおこる.
問題点は,多くの先行書でしてきされてきたことの,レビューにも近い.
本書の独自性があるといえば,それにたいして「ワーク(仕事の仕方)」というアウトプットの
提案までもっていっているところだろうか?
しかし,未来の変化の予測が比較的「短期」だとおもった.
そういういみでは,ビジネス書的なタイムスパンで書かれているような気もする.
また,予測が比較的「短期」であるので,ここで言われていることは,ほぼ,すべて現在備えるべきことに
つながる.
ちょっと,面白かったのは
・複数の専門性をもってそれらを更新し続ける
・セルフマーケティングする
・人の繋がりを大事にして,組織に依存しすぎず働く
みたいなことが,僕自身が 諸般の社会事情を鑑みながらとっている行動と一致する点が多かったこと.
まぁ,技術や社会の状況からいくと,「そうなるよね」という感じなのですが.
僕自身にとっては,新しく衝撃を受けたことは,あまりなかったけど,
「うんうん,そうだよね」とは思える本だったので,そういうタイプの本を読んでない人にとっては
衝撃を受けることもあるかもしれない.
キャリアを考える上で,学部生か大学院生くらいで読むといいかもしれない.