[379]一般意思2.0
そこまで深く練られた文章ではないし,初めに著者自身も,この本の単純さは申し述べているが,
ルソーの解釈と,実際の民主主義の現実解 としての 一般意志2.0 民主主義2.0 は
ありえるのではないか,と思える 作品だった.
惜しむらくは,著者自身が 本書のフレームワークで達現れてくる 一般意志2.0 つまり,
WEB上に垂れ流された情報の集約にどれほどの恣意性がまじるか?編集がはいるか?
そこに,言論としての情報がどれほど残るのか?などのあたりについてのディティールを
語るほど,テック側 デザイン側の意図がなかった事だろうか?
大枠としては本書のながれでいけるとは楽観論的には思うのだが,
大量の言論が分かりやすいインタフェースで表示される時,そこには必ず
権力的な作用が入り込む.それが現代のマスメディアであり,今後のネットメディアも
それからは自由では居続けられないと思う.
機械学習で情報を抽出しても,そこには必ずハイパーパラメータや人手のデザインが入り込む.
そこに利権は存在し得るわけだ.
中選挙区制と小選挙区制がテクニカルに異なる結果を生み,ことなる政治集団を利することは知られているが,
それと同様に,民意を統合する情報システムには泥臭い利権が混じり込んでくる.
ニューメディアがニューメディアではなくなる時.か.
個人的には「熟議批判」とでも言える論調が好ましかった.
私個人も熟議民主主義はスキでない.暴力的だから.(しかも意思決定遅いし・・・・.)
面白い本でございました.
僕ももう少し勉強します.
tanichu
一般意思2.0面白かった。技術的には機械学習によるセマンティックな情報の扱いに楽観があるのと、その統計の扱い方が一意でないので権力が忍び込む自由度があることが抜けてる気がするけど。この辺りは技術触ってないと書けないだろうし。大筋にはAgreeだ。民主主義2.0 へ行こう。
4月13日 9時40分 twiccaから
http://twitter.com/tanichu/status/190600403363176448