308 弱者の兵法 野村流 必勝の人材育成論・組織論
アスペクト
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僕は弱いモノ贔屓なところがある.
ていうか,一位の存在,ちょうしのいいところって応援する気にならない.
これは,いまでもそうで,
大企業に就職する気にならなかったのも,その辺りとも関係している.
関西人でまわりは阪神ファンと,一部巨人ファンしかいなかったが
幼少の頃は永久Bクラスと思われたヤクルトを応援していた.
阪神は当時 吉田監督時代でバースとかいて,強かったのだ.
5,6位でいっつも負けるヤクルトだったが,
野村監督が来てから情勢がかわった.
3年間で本当にリーグ優勝にたどりついた.
スゲェ
「人を育てる」
というスタンスは,FAで強い選手をとってくる巨人とかとはちがって,
すごく格好良く思うし,日本的であるとおもう.
僕ってこういう保守的な考え方すきなんですよね.
それでいて,頭を使ったID野球という革新の生み手でもあるわけで.
本書は必勝の人材育成論・組織論というだけあって,
野村監督なりの組織マネジメントの考え方が示されている.
そこは,小手先のものというよりかは,野村監督の哲学的な事も多く,
しかしながら,その哲学的なことも,誰しもが知っている野村監督の
ヤクルト,阪神,楽天にわたる 度重なる「企業再生の成功」を見ていると
重みを感じてうけとれるのである.
一社を再生させた人の言葉なら「運」もあるんだろうが,
三社にわたると,これはもはや実力だろう.
そのおっしゃっている事も「普通でスバラシイ!」
・ 選手に身だしなみやマナーを身につけさせること.
・ しっかり練習させること,考えさせること
とか,,,,
あと,最近トレンドな「ほめて育てる」ということに対して疑問を示していたのが面白かった.
しかり飛ばして育てる.たまに誉める.というのもプロフェッショナルの教育では必要なのかもしれん.
しかし,知識労働者とスポーツ選手じゃ違うのかもなぁ....
うーん.
でも,しからなアカンときはしからなアカン.
野村監督の考え方が書かれているので,あとは,僕らがそれをどうかみ砕いて消化するかということ.
結構おもしろかったですよ.