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BOOK review

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345「100億円稼ぐ仕事術」

2010-12-12 (sun)|カテゴリー:コメント:0

 

元ライブドア社長 堀江貴文著 である.

いわゆる一つのビジネス書.

自己啓発本というほどではなく,会社や仕事を上手くやっていくための,ノウハウがいろいろ載っている.

たとえば,

・ちゃんと8時間寝よう

・信頼を無くしたお客さんからは仕事が来ないから,大切にしよう.

・人と交われ

・リスクが小さければ迷わずやれ

などだ.

友人にゆずってもらって読んだ本ではあるが,

ビジネス書の中でも鋭さがあって真摯さのある本だと思う.

 

ホリエモンは言うことは,スパッと的を射ていて,いいんですよね.

好きです.

 

ほんと,ライブドア事件はなんだったんですかねぇ.

明らかに特捜の劇場的な捜査だったように思うんですが・・.

特捜問題が騒がれるなかで,

小沢事件のやりなおしもしていただきたいが,共に,こちらも大丈夫だったのか,やり直して欲しいものです.

劇場的な捜査と社会問題への発展の仕方で,その後の日本の経済状況にも与えた影響は甚大だとおもうのです.

 

昭和体制の企業群が,アップルやGoogleのみならず,サムスン,HTCなどの前にイマジネーション豊かな行動にでれない,大企業病の香りを嗅ぐ中で

堀江ライブドア体制が今も続いているパラレルワールドを,考えたくなる日は少なくありません.ある種の象徴として・・・.

344「空想ライトノベル読本」

2010-12-11 (sat)|カテゴリー:コメント:0

 

某学生スタッフが,取材の後においていってくれた本.

# ありがとう!

 

僕が「コミュニケーションするロボットは創れるか」という本を書いたのだけど,コミュニケーションするロボットの話もはいっているというので,読んでみる.

 

内容は,名の通り,空想科学読本へのオマージュか,ライトノベル内であるSFであったり魔法だったりする現象を科学の言葉で解説してみている.

 

とはいえ,空想科学読本が「SFの世界はこんなにトンデモ!」と,言うことを数値計算含めて,リアルに指摘して居たのに対し,こちらは,ライトノベルのシーンを列挙していく中で

「こういう風に考えたら,科学的にありえるかもしれない.」

的な,むしろ,ライトノベルに寄り添う感じ.

 

むしろ,ごつごつした科学本というよりは,ライトノベルのガイドブックみたいな感じになっている.(著者もそういっているが・・)

 

まぁ,読んでみようかとおもう,ラノベもいくつかあったのでよしとしよう.

 

でも,ロボット知能については僕も一応,さすがに「いわゆる専門家」になってるんだと思うけど(え?いっていいよね?いいよね?自身あんまり無いけど・・・)

AIについての設定ってほとんど納得できるの無いんですよね.ほとんど,好意的に解釈しないと・・・.

AIの設定がゴツゴツいいかんじな,SFとかあったら教えて下さい.ww

343「スマートグリッド」

2010-12-10 (fri)|カテゴリー:コメント:0

いいとおもいます.

最近の事情が,ホントよくまとまっているとおもいます.

 

以上!

 

・・ってね.

2009年から2010年にかけて,

スマートグリッドの事情は大分変わった.

特に,各国におけるスマートグリッドの解釈はほぼ決まっただろう.

それが,日本にとっていいことかどうかは疑問だが・・・.

 

電力インフラ事情は,国によって大きく異なる.

その上で,各国の研究者に求められる研究も変わってくる.

 

インフラ分野ならではのことだが,その意味でも,

研究現場の人間でも,一冊持っておくと便利かも.

でも,一年たてば古びる情報かも知れないが・・・・orz

342「交易する人間」

2010-12-10 (fri)|カテゴリー:コメント:0

 

モースの贈与論を下敷きにしつつ,コミュニケーションに加え贈与や交換といった行為も含めて「交易」と,とらえ,議論する.

先に,同メチエシリーズの「愛と経済のロゴス」を読んでいたので,モースの贈与論は大体わかるかんじだった.

となると,この「交易する人間」で今村仁司が新たに論じたかったのかが,僕にはイマヒトツよくわからなかった・・・.

読解力のなさだろう.

 

ただ,贈与と交換,とくに市場経済を区別する中で,いわゆるドライな経済で,抜け落ちてしまう項がある,というのを再び意識するぶんにはよかった.

 

たとえば,それは,マウリ族の ハオ だ.

贈り物と共に移動する空気のようなもの?ハオ.

 

交換,貨幣経済になった後も,うっすらと残っている,それは,私たちの社会を微妙に支配している.

政治献金なんかもおおいに,これかもしれないな.

 

「交易」として言語的なコミュニケーションと経済的なコミュニケーションを重ね合わせる視点は,僕自身が多種体間協調を言語的なものから,貨幣的なものへと広げていっている視点と重なり,興味深く思った.

341 ダーリンの頭ん中 2

2010-11-06 (sat)|カテゴリー:コメント:0

 

この本を紹介するときに,ジャケから

「夫婦生活のギャグマンガ」

なんて,紹介したら,中を読んであまりのギャップに溺死しますから,ご注意下さい

 

よにも珍しい

「言語学マンガ」

です.

 

作者の夫,トニーは外国人.

さいしょは,異文化のギャップみたいなノリで始まった

シリーズなんだと思うんですが,今や様相は完全に 言語学マンガ

 

ジェスチャや幼児の言語発達含め,かなり,面白いトピックスが

多く軽いノリで解説されています.

 

ですので,完全マンガ気分でダラーっと読むにはちょっと

骨があるかもしれませんが,「日本の歴史」のマンガを読むのと同じくらいの

だらっと感で,読んでいただければいいと思います.

 

エスペラント語を勉強したくなりました.

340 昭和16年夏の敗戦

2010-11-05 (fri)|カテゴリー:コメント:0

 

故ありまして猪瀬さんに頂いた本,二冊目.

83年にでたものが十数年ぶりの文庫化.

時を経て,当時何とか生きておられた歴史の証言がよみがえる.

 

さて,開戦前から日本の敗北は運命づけられていたというのは,ある程度有名な話だが,ここでは,総力戦研究所という集団にフォーカスがあてられる.

僕自身ぜんぜん知らなかった名前だった.

 

開戦直前ではあるが昭和16年に各省庁や軍,有力企業から

優秀な30代の「とうのたった」若者達が研究生としてあつめられた.

日本の若い知能を結集して,来るべき「総力戦」に備えるためだ.

近代の戦争は過去の戦争と形をかえ国家が相手を完全服従まで

もっていく「総力戦」へと形をかえてきていた.

特に二次大戦では,資源としての石油の必需性がまし,開戦もそして戦況も

この資源によって特徴付けられていた.

 

彼らは「模擬内閣」を樹立し,戦況を刻々とシミュレーションしていた.

そして16年にすでに出ていた答えは,

奇襲作戦の成功, 海上での敗北, シーレーンを維持できず,本土空襲を受け敗戦

という流れであった.

各省庁から得られる,経済的,資源,兵站,国民の雇用情勢,など

様々なデータからうらづけられて,出した結論だった.

 

もちろん,ここからの提言が聞き入れられることにはならなかったのだが・・・.

 

この歴史の証言を組み合わせながら,日本が「理屈では負ける戦争」に

転がり込んでいった,プロセスを追っているノンフィクション.

 

さて,本書を読んでいて,思ったポイント,新たに知ったポイントをいくつか.

 

・戦前の日本は戦後の日本とほとんど変わらない.

下の意思決定システム.メンタリティ含め.

日本の歴史教育って,戦前と戦後にギャップを置きすぎですよね.

戦前というとすぐに「軍政」的状況をイメージするけど,それは明治維新から

のちの時間を考えると,その一部でしかない.

・東條英機は非常に人間的で真面目.最終的には開戦に反対していた.

ちょっと,驚いた.もう少し,知りたくなりました.

・日本型意思決定システム(合意重視)による悪循環の典型を見た.

しかし,それと同型のものは,僕たちのすぐそばに今もあります.

というか,殆どの日本の組織がそうだと思います.

・「統帥権」の問題が明確に

「統帥権」の問題こそが明治憲法の大きな穴であり,日中戦争,二次大戦にころがりおちてしまった制度的不備の根幹であったことが,実感できた.

もう一つ指摘するならば,そのような制度的不備を,憲法改正などでのりこえられず,敗戦という,ところまでいってしまった点だろう.

一旦走り出したシステムの不備は,なかなか改正できない.それが既得権益を生み出している場合などなおさらだ. 現在の日本の政治システムも様々な欠陥が指摘されているが,憲法改正の気配は見えない.

 

これは,実は「日本型意思決定システム」 と 「個人より集団の重視」ということと関係しているのではないか?とおもった.要は,既得権益をもっている人がいるなかで全会一致の改革なんて出来るわけがないんだ.論理的に.

及び,組織自体には組織を変革する力はない.組織は自らをスタビライズ,固定化するダイナミクスの方が強い(ように思う). 個人が動けないと組織は変わらないように思うのだ.

 

制度としては「改正」の仕組みはあっても,ダイナミクスとして作動するかどうかは,別問題だ.それが変えられないまま転がっていく,状況は現代の日本と恐ろしいほど重なった.そして,石油禁輸をかけてくるアメリカ. これも,皮肉なことに昨今の中国のレアアース禁輸と重なって見えた.

自国による石油を求めて戦った二次大戦であったが,現在,状況は何か変わったのだろうか? アメリカによって中東からのシーレーンを確保して貰うことで成り立っている日本経済.それが止められるリスクを常に最小化するように,日米安保などでバランスを保ち続ける戦後. そう考えると 安倍さんが「戦後レジームからの脱却」なんて言ったことに,アメリカが過剰反応したこともうなずける

もっとも,当の日本人の多くは「もはや戦後ではない」というフレーズと同じくらいにしか感じていなかったかもしれないが・・・. (ちなみに,安倍さんの「戦後レジームからの脱却」が具体的に何を意図し,何を意図しなかったのかは,今でも僕はよくわかっていない.すみません.)

 

さて,戦前から戦後,石油の時代が続いた. 二次大戦も,中東問題も,石油の奪い合いで国が動いた.化石資源はそして現在も尖閣問題を巻き起こしている.ロシアパイプライン問題. まだまだ,化石資源の奪い合いとしての国際情勢は続いている.

 

ブレトンウッズ体制で金本位制が終わり,ニクソンショックで金本位制から実質「石油本位制」へと世界はシフトした.パックスアメリカーナは,石油経済とともにあった.

 

さて,そんな近現代もあと50年以内に新たな地殻変動を迎えます.石油の枯渇です.

どう考えてもこれが人類に与える影響は「地球温暖化」以上にクリティカルだと思います.#まぁ,どちらの問題も結局「低炭素社会」は必要なんですが.

 

日本は戦前とかわらずに,未だに,石油を始めとした殆どのエネルギーを諸外国に頼っています(ある意味で奪っています.).その意味で,再び国際情勢の混乱に振り回される可能性は大いにあります.

 

ここまですすむと,日本の自国エネルギーの確保は,明治時代からの悲願とも言えるのではないでしょうか.安全保障上,太陽光発電の導入施策は,必要不可欠なように思います.

 

国際平和の為には,まず,自立して,自分が危なくなったときに,他人にちょっかい出さずとも生きていける,ちょっかいを出す他人を諫められる そんなエネルギーの自立が必要だと思います.(歴史をみるに・・・)

 

いつの時代も,歴史を繰り返さないように,繰り返す歴史に逆らうために,歴史をまなぶことは大切ですね.

 

というわけで,また,後半は本の内容というよりかは,つれづれに思ったことでした.

339 学びの空間が大学を変える

2010-10-28 (thu)|カテゴリー:コメント:1

大学の中で学びの為の場作りがすすんでいる.

学びの空間が大学を変える :

ラーニングスタジオラーニングコモンズコミュニケーションスペースの展開

ということである.

 

いきなり,ネガティブメッセージで恐縮だが,

しかし,僕としては,本書を通じてどうも論点が違う気がした.

写真という写真,図という図において,部屋のレイアウトや

美しい机や高価な椅子が配置される.# だいたい,値段はわかる.

インテリア会社の広告ばりのかっこよさ.

 

もちろん,学生が活動できる空間をつくるのは重要であり,第一歩としては

必要だ.

しかしながら,それは「モノ」である.

行政が「コンサートホール」を作れば,その地域の音楽活動が活性化されるだろう

と考えるのと変わらないとおもう.

 

むしろ,

・学内のコミュニケーションを活性化するコミュニティづくりの仕掛け

・会議の中のコミュニケーション・メカニズム・デザイン

(ビブリオバトルみたいなもの)

・相互の学びを加速させる,教員組織や授業カリキュラム含めた制度設計.インセンティブ設計

など,より,ソフト面でのアプローチが本質的である気がした.

すこしは,事例がのっていたが,全体としては

「スタンフォード大にはこんなかっこいいスペースがある」

的な事が多かった気がする.

 

どうも,学術的にみても,そういう場作りの設計論や論理の組み立て方,

議論の要素分解が進んでいない気がする.

最近,ビブリオバトルの設計や展開,自転車活用についてのワークショップ,

その他,自分のフィールドを見ていて思うのは,

やはり,コミュニケーション場のメカニズムデザインの設計論の構築は

学問として可能な気がする.

# すでに,されている面もあるとは思うが.

ついでに,数理構造的な議論も可能な気がする.

 

ちょっと,取り組んでいかないといけない課題かな.

とおもったりしたのである.

338 東京の副知事になってみたら

2010-10-23 (sat)|カテゴリー:コメント:0

面白そうだな,読んでみたいなとおもっていたら,

縁あってご本人からサイン入りでいただきました.

ありがとうございます.m(_ _)m

早速読んでみた.

 

いきなりプロローグの文章が

「真下から仰ぐと新宿の超高層ビルの頂きは,大道具係がつくった映画の書割のような白い雲と青い空に縁取られている.・・・・」

と,いきなり文学的でビビった.

こういう新書系の本で,こういう文に出会うことはナカナカないので~.

なんか新鮮.さすが.

 

猪瀬さんが副知事になって,取り組んで来た様々な改革について書かれている.

水ビジネス,東京五輪招致,参議院議員宿舎の建設反対,

羽田空港のハブ化,夕張市への職員派遣など,

どのようにリーダーシップを発揮して,猪瀬さんが都政に貢献されてきたのか

よくわかる.

それぞれのポイントでいろいろ論点はあるんですが,それは読んでいただくとして・・・・(オイ)

 

 

個人的な感想としては,地方行政の視点から,チョイト.

 

ブログの中などでも折りに触れて僕の考えは書いているが,

各,地方自治体レベルでの活性化,主体性の維持,中央からの精神的,財源的

独立の方向が望ましいと思っているし,

各都市や地域のファスト風土化(マクドナルド化)はカナリ悲観的にならざるを得ない状況が続いている.Eコマースの衝撃は,さらに地方都市を焦土と化していく可能性を持っている.

 【コラム】 都市の空洞化から地上の空洞化へ ~ロードサイドビジネスの

 

まぁ,そういうこともあって,僕は生地京都を動かないんですが~.(日本にも多極が必要です.)# 一時留学などは除く.

感覚的には,どこの自治体や地域も同じような危機感を持っていると思うし,

また,身の重さも持っていると思う.

僕も行政自体は学問上の専門ではないし,その周縁的な研究についてコミットしているにすぎない.とはいえ,京都市の審議会に入って議論したり,まちづくりのワークショップなど取り組みなども,少しはしている.

 

そんな中で見える景色と,本書で書かれている猪瀬さんの目から見える風景の質的な違いが,興味を引いた.

 

つまり,それは東京都というものの,「巨大さ」であり.「中央との近さ」だ.

たとえば,村山祥栄さんが政令指定都市である京都市政の問題をつづった同和問題の新書では,京都というローカリティが大いに見えた.そこにはローカルとしての京都と,対置してグローバル(大域的というだけの意味ね)としての日本・中央の観念があり,その役割分担もクリアに見えた.(・・クリアというか,明らか.)

 241 京都・同和「裏」行政–現役市会議員が見た「虚構」と「真実」

 

しかし,なんだか東京都は国政に近いのだ.それは,究極的には地理的な近さに還元されるのだろうが,その見えの違いがなんとも興味を引いた.

 

メタな感想ですみません.

いいとかわるいとか,そういう事ではないですけどね.

 

相変わらず,書評でもなんでもなく,

関連して思ったことを書いているデスガ・・・・.

 

東京都のど真ん中にいながら,マスメディアの偏向報道と戦っているあたりも興味を引きました.

さてさて,都知事選も近づいているので,猪瀬さんの今後には,いろいろ注目ですね.

337 3年間で辞めた若者はどこへ行ったのか ーアウトサイダーの時代

2010-10-22 (fri)|カテゴリー:コメント:0

 

帯が結構イイネ

「もっとワガママに生きろ!」

ハイ!その通りですよっ!

世の中を硬直化させているのは,ワガママに生きない人です.(爆弾発言)

 

もとい

「若者はなぜ3年でやめるのか?」の城繁幸さんの,著作.

 

基本的には前著を引き継ぎ,若者が昭和的システムの中で搾取されている

状況を描き,その実体験や未来の見えない大企業の中の若者を描く.

 

では,そこから抜け出すと何がまっているのか?

 

必ずしも絵に描いたような成功者ばかりでない.

各セクション毎に,一人一人のインタヴューに基づいて

「アウトサイダー」の主体性ある生き方を示す.

 

これからのキャリアを考える上で,為になる本だろう.

 

僕らの社会の生産性が低いのは,適材適所が実現出来ていないから,

ある能力が高くない人間が,それが求められるポストに就いてしまう仕組みがあるから.

やる気のある人間が,力を発揮する場所につけないから.

 

人のやる気と,欲望は社会のエネルギーだ.

自己実現欲求で駆動され,仕事に公私混同しながら自己実現と社会や他者への貢献を

一体化させられる世の中が僕の好みだ.

 

昭和的生き方から平成的生き方へ.

 

「大企業に入れば死ぬまで面倒見てもらえる」と言う「異常」な時代は終わりをつげ

「自分のキャリアは自分で守らねばならない」し「未来は不確実で保証がないから自らその備えをしなければならない」という「正常」な時代がやってきた.

 

さて,大学教育にも反映しないといけませんね.

 

ちなみに,キャリア教育の進んだ大学として立命館大学が名指しで持ち上げられていて,読みながらちょっと緊張しましたwww.

336 若者はなぜ3年でやめるのか? 年功序列が奪う日本の未来

2010-10-21 (thu)|カテゴリー:コメント:0

城繁幸氏のベストセラー本.

というと,軽々しいかな?

 

現代日本の病巣の中核をえぐった,一冊とでも言おうか.

本書は,現在の若者の負担の重さ,年功序列の構造的問題を赤裸々に指摘する.

 

現代日本の論点は 労使の格差でも,金持ちと貧乏の格差でもない.

それは,年寄りと若者の格差だ.

 

こんなことを言うと,

「いやいや老人にも独居老人とか,いろいろあって大変じゃないか?

だいたい老人は弱者だ」

という反論をされる方もおられるだろうが,

マクロな構造の話である.

大体,世の中を二つの名詞の対立で議論すること自体,ラフな話なんだ.

その議論をする以上,要はマクロで構造の話なんだと諒解いただきたい.

 

往々にして問題は,固定観念にある.

メディアが移す,個別キーワードで僕らの発想はドライブされる事が多いが,

 

社会保障と言ったときにそのターゲットはどこに向かうか?

  その多くは,年配層に向かう.

労働者保護と言ったときにそのターゲットはどこに向かうか?

すでに正規雇用を受けている人に向かう.

産業活性化,企業の景気対策と言ったときにそのターゲットはどこに向かうのか?

それは,すでに株式上場しているような既存勢力にむかう.

 

そこに隠れた構造は,何か?

既に発言力をもった,エスタブリッシュメントの保護であり,

年功序列的システムの保護である.

 

しかし,組織がピラミッド型であるという,前提と,

全員が出世する年功序列の仕組みは,絶対に両立しない.

これを成立させる要件は,指数関数的に組織が増大するというバブル的状態だけだ.

つまり,

年功序列制度は,安定的な制度ではない.

非常にバブリーな制度なのだ.

そのバブリーを支えた需要は,

戦後日本のたぐいまれなる戦後復興という大事業だ.

 

現在,そのフェーズから,安定な状態にフェーズシフトするなかで,

その折れ線部分の前後に位置する世代の考え方,常識,無理解のギャップが

生まれている.

 

それは,自然なことだ.

 

経済成長のフェーズがシフトすれば,組織の形態はそれにadoptするべきで,

それによって,時代を読める人間はなんとか先手を打ってかわすが,

それが出来ない人は辛酸をなめることになる.

 

現在,国民が納税したお金は,相当量,社会の革新のためではなく

現状の構造維持のために使われている気がする,

 

折れる幹の補強に未だ低木の若い芽が折られて用いられている気がする.

 

これから,この問題は,より激しく議論されていくだろう.

 

 

ちなみに「若者はなぜ3年でやめるのか?」ってタイトルはちょっと

ミスリードにおもえるなぁ.

 

まぁ,僕の「コミュニケーションするロボットは創れるか」も

同じようなものですが・・・・.

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