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370「ロボットは友達になれるか~日本人と機械のふしぎな関係」

2011-06-21  (tue)|カテゴリー:

 

なんとも僕自身の著書「コミュニケーションするロボットはつくれるか」と共通性を感じる一冊.

著者フレデリック・カプランはフランスのSONYでAIBOの開発にも携わったロボット研究者.

#よく見たら,僕のたった4歳上・・・・すごい.

 

その共通性からドキドキしながら読んだ.

僕もAIBOを出発点として書いたが,カプランも同じくAIBOを出発点として書く.

しかし,僕はあくまで開発されたAIBOを外からみた立場.

カプランは,AIBO開発を中から見た立場.

 

その立場の相違を超えて,みえているものの共通性が,僕自身の考えが

間違っていなかった事を多く語ってくれた.

 

ロボットと関係性を気付くには,ロボットが学習・成長することが必要など

強く同意する論旨が次々に飛び出す.

そして,キーワード的にもユクスキュルの環世界から,

ブルックスのサブサンプションアーキテクチャについて序盤で語るなど,展開すら似ているwww!.

 

しかし,面白かったのは,本書の後半7割り程度,がロボットにまつわる比較文化論に

続いていくことだ.

それは,もはやロボットを作る研究者というより,ロボットの受容過程を観察して悩んだ

工学者であり,文化論者の弁であろう.

しかし,基本的には工学者でありながら,ここまでの議論のできるカプランの幅広さには感銘を受ける.

 

 

 

 

さて,最後に,とても嬉しかったことに,

監修の西垣通先生が,「和製ロボット考ー解説にかえて」において,

「自律ロボットに正攻法で内側からアプローチしなければならない.」として

それに対する研究として,私,谷口忠大の研究に言及し,

「記号創発システム」について説明しててくださっていました.

# 良かったらチェックしてみてください!!

 

個人的にはホントに↓と共にお読みいただきたい一冊.

結構相補的な関係になってるのではないかと思います.

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