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339 学びの空間が大学を変える

2010-10-28 (thu)|カテゴリー:

大学の中で学びの為の場作りがすすんでいる.

学びの空間が大学を変える :

ラーニングスタジオラーニングコモンズコミュニケーションスペースの展開

ということである.

 

いきなり,ネガティブメッセージで恐縮だが,

しかし,僕としては,本書を通じてどうも論点が違う気がした.

写真という写真,図という図において,部屋のレイアウトや

美しい机や高価な椅子が配置される.# だいたい,値段はわかる.

インテリア会社の広告ばりのかっこよさ.

 

もちろん,学生が活動できる空間をつくるのは重要であり,第一歩としては

必要だ.

しかしながら,それは「モノ」である.

行政が「コンサートホール」を作れば,その地域の音楽活動が活性化されるだろう

と考えるのと変わらないとおもう.

 

むしろ,

・学内のコミュニケーションを活性化するコミュニティづくりの仕掛け

・会議の中のコミュニケーション・メカニズム・デザイン

(ビブリオバトルみたいなもの)

・相互の学びを加速させる,教員組織や授業カリキュラム含めた制度設計.インセンティブ設計

など,より,ソフト面でのアプローチが本質的である気がした.

すこしは,事例がのっていたが,全体としては

「スタンフォード大にはこんなかっこいいスペースがある」

的な事が多かった気がする.

 

どうも,学術的にみても,そういう場作りの設計論や論理の組み立て方,

議論の要素分解が進んでいない気がする.

最近,ビブリオバトルの設計や展開,自転車活用についてのワークショップ,

その他,自分のフィールドを見ていて思うのは,

やはり,コミュニケーション場のメカニズムデザインの設計論の構築は

学問として可能な気がする.

# すでに,されている面もあるとは思うが.

ついでに,数理構造的な議論も可能な気がする.

 

ちょっと,取り組んでいかないといけない課題かな.

とおもったりしたのである.

COMMENTS コメント

  1. T 2010-10-28 (thu)

    ご無沙汰です。
    会社でもそういうのがよくあるのですが、
    結局はマインドセットが出来てないと何も変わらんです。
    箱物から入るのはTの経験上小手先ですね。
    箱物は成果として目立ちますしね。。。

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