上記ライフスタイル検討部会が開かれました.
KBS京都:http://www.kbs-kyoto.co.jp/contents/news/2008/08/post_2671.htm
京都市:http://www.city.kyoto.lg.jp/tokei/page/0000046000.html
審議委員ながら,
「ライフスタイルを検討して,どう施策展開するんだ?」
という軽い疑問もあったのですが,
開けてみるとモビリティマネジメント(MM)をされている東工大の藤井先生が副部会長につかれてMMの解説をされる.
「あ,なるほどTFP
(トラベル・フィードバック・プログラム)とか,そういうMM的なコミュニケーション施策を念頭に置いてのライフスタイルなのね.」
と,納得.(之についてはまたの機会に・・・)
他にもイロイロ疑問はあるのですが,まぁ順に解決していきましょう.
こういう審議会っていうのは,形式が先行しがちなので,どこまで内実のある議論に持って行けるかが勝負どころ.
しかし,各セクションから様々な方が出られているので,比較的イイカンジに意見が出たのではないでしょうか.
市民委員のMさんの非常に生活に密着した意見は非常に深いものを感じた.
つまり,彼女はこの会に挙手しながら,日常生活は100%自動車らしいのだ.
これを表から単純に捉えると
「公共交通を使わなきゃだめだよ!」
となるが,彼女が原谷に住んでおり,とてもクルマなしではやっていけない環境である事を考えると,そのような主張も空に浮くだろう.
このような審議会のネックは組成上,「どうしても平均年収が高いラインになる」,「都心部の意見が出やすい」,という面がある.
ともすると市役所傍の田の字地区ばかりの論理になってしまいかねないのだ.
僕は右京区的な視点から非田の字地区碁盤の目+アルファゾーンの意見を出すし,
クルマが無いと生きていけない周縁部の意見も総合的に吸い上げる事が大事だろう.
それを無視したら「電車の通ってない土地から徒歩で2時間かけて通勤しろ」,「そこに住むなら子供は産むな
(街中へのアクセスがクルマ無しで出来ないから)」と同義なワケノワカラナイ事になりかねない.
大学の先生はシーズの専門化だが,市民はニーズの専門化なのだ.
ニーズとマッチングしないシーズがどれほど空しいかは産学どちらにいても分かる事だろう.
僕は大学人だが交通の専門家ではない.二つの中間的な所にポジショニングしている,相変わらずのニッチっぷりなのだ.
30年京都に住み続けた生活者,経営の話を理解できる中小企業診断士,
そして創発システムとしての都市を考える研究者としての3面の総合的人材としてコミットしていきたいものだ.
ある意味,私は「自転車・街角セッション」の代表としてこの会議に参加している面もあり,
自転車というキーワードを出来るだけ早く論戦上に載せる事を心がけた.ただ,自転車はそれに関わる「事業者」も少なく,
無視されがちになるので引き続きの努力が必要だろうな.
あと,交通施策的にはヨーロッパでの「流行り」的にとらえられる空気もあって,いずれにせよ,
しっかり発言していかないといけないようだ.京都の自転車問題は伝統が深いのである.
京都で小学校から暮らしている人と,大人になって京都に来た人では,多分,自転車に対する感覚ってちがうんですよね.
京都にとって自転車は「流行り」なんかでは決して無く,ずっと続いているけど,いじめられ続けている市民の足なんですよね.
僕も理論的にいろいろ言っているが,自転車でちゃーーーーっっと買い物にいける街がラクチンで好きだから,
発言しているっていうの根っこにある.ま,原風景でしょうか.
ちなみに,委員の席は,僕の隣が狂言の茂山千三郎さんで,斜め前が池坊由紀さん(次期家元),前が,奥田史子スポーツコメンテーター
(リレー銅メダルの朝原選手の奥さん)という,そうそうたる(?)メンバーでした.
会終了後,傍聴席にいたN青年に「自転車会議の発表も聞いていました.」声をかけられ,
ノリでお誘いして1時間ちょっとお茶をして友達になりました.
青少年の政治参加などのNPO活動をされているそうで,結構広く面白い方でございました.
Nさんこれからもよろしくね.