終電を乗り過ごし,始発で帰ってきました.
もう,昨日になりますが,モブログしたとおり卒業式でした.
卒業式が学生の皆にとって持つ意味は格別でしょう.
長くて短かった4年間が終わり,多くの学生は社会人への門出にたつわけです.
しかし,見送る側は,ただ見送るのみ.
京大に居た昨年まで,僕自身多くの後輩を見送ってきた.
だから,まぁ,巣立つものを送る気持ちも,そんなに波立つ事も無いと,朝は
「今日やる仕事」を普通にTODOリストアップしていたりした.
朝一,袴姿で着飾った学生に遭遇
「おお,さすがにきれいにしとんなぁ~」
「そうでしょ~」
華やかで,めでたいムード満点である.
卒業式に出席し,その後,学部学生に卒業証書を研究室毎に授与する授与式.
本当に卒業できるかどうか,最後まではらはらさせてくれた某Mくんにも含み笑いしながら授与.
無事,卒業するんだな-.おめでとう.
これまで,京大では3年間つきあった院生を送り出すというのが,普通だった.送り出すのも大体3,4人程度.
研究室のメンバーで入れ替わるのは2~3割程度だ.
僕の立ち場も「先輩」程度.
それが今年は,10人以上が巣立ち,研究室の6割が変わり,立場も「先生」なのである.・・・ぜんぜんちゃうわ.
昼過ぎに,T先生とH先生と未踏関連のミーティングをしていると,僕の指導していた創発班の4回生とM2のSくん,Iくんが共同研究室にやってきてくれた.
「先生,おせわになりました!」
といって,花束をわたしてくれた.
「お,おお.・・・こちらこそ,一年目でいろいろ迷惑をかけたけど. 卒業おめでとう.ありがとう.」
・・・・と,みんななんか手を組んで,待ってる.
あれ?
「あ,なんか,ひとりひとりになんか言ったりする流れ・・・?N先生は,そんなかんじやったん?」
「あ,一人一人,全員ではないんですがメッセージみたいなかんじのがありました」
あああ,そんなん用意してないよ~.実は,追いコンの時にはなんか言おうかと思ったりしてたけど,チャンス無かったし.
でも,ほんま,みんな,凹凸はあるけど,立派に卒業式を迎えられたと思う.
途中,腹立って「殴ったたろか!?」と思った子も,そりゃいましたけれど,みんな乗り越えて立派な立命情理知能情報学科卒業生☆
巣立てーーー!
そして,keep in touch である.
学生と教員の関係は,人間と人間のつきあいだけど,どこか非対称.
卒業の時は,ただ,見送るしかないのだなーと思うのである.
ちょっと写真をとったり.
「せんせー,写真撮りましょう!」
っていうのは・・・・正直,うれしいね.ふふふふふふふ.
その後,修士の学位授与もあり,5時半頃には卒業式のデューティーは全て終わった.
皆,三々五々に帰って行く.うちの西川研の4回生は知らぬ間に,殆ど帰ってしまったみたいだ.(ちょっと切ない?)
もう一つ,今年,いろいろ学生さんにTAやってもらったり,合同で研究会があったりと関係も深かった
K研を覗くと最後のたこ焼きパーティをするとのこと.参加することに.
K研は卒業生に女性が多く,なんというか,だいぶん,違ったムードが漂っている.
なんというか,小学校の卒業式を思い出しても,卒業式を涙で彩ってくれるのは女性陣なんだよね.
涙ながらに別れをおしまれている某先生を見ていると,
なんちゅーか,男ばかりのウチのラボとはまた違った卒業式の断面が見えてきて,新鮮・・・・.
(出身学部は男ばっかりでございましたからぁぁぁ~)
結構仲の良い学生も居たので,「あー,こいつらがおらんくなるねんなぁ~」としみじみと思う.
(最近とみにオモロくなってきてた面もあったので~.うーんざんねん.)
まぁ,隣の研究室なので,一年を共に過ごしたわけではないので,ちょっと混ざりきれない面もあったのだが,
参加させてもらった.楽しかった. けど,ほんと,最後なんだなーと思うわけです.
オセンチ
今年度は自分にとって,立命館の教員になって初めての年.
初めての授業でTA/ESとしてサポートしてくれた学生,初めての教員としての指導に応えてくれた卒研生.
先輩後輩ではなくて,教員・学生の関係だけど,その非対称性を崩しながら飲んだ酒.
そして,研究室や関連どころから2,3人なんてもんじゃない.卒業していく,10人以上の学生達.
研究室の学生は6割近くが入れ替わります.
小学校の卒業式以来,わすれていた女性陣の卒業での涙.
卒業式への認識が甘かった・・・・
多くの,そしてそれぞれ唯一の卒業生から,何か転移が・・.
たった一年で,構築した人間関係が,たった一年で,巣立ちの力で変形を強いられる.
大学に残る側というのは,ただ,毎年,学生達を次々と見送らないといけない,切ない仕事だなぁ,と再認識.
本当に,出会いの数だけ別れがある.
徐々に不感症になるのかもしれないが,
この切ない気持ちを感じさせてもらえるだけ,多くの出会いを与えてもらえているのだと思えば,この喪失感の向こうに感謝を感じなければならない.
まー,ちゅーても,その気になれば,日本全国津々浦々.いつでも,またあえるってわけで,
そういう意味でもkeep in touchをよろしくといいたいところです~.
結局,終電に乗り過ごしたので,適当にノコリモノでだべって時間をつぶしたあと
始発に乗るべく,4時の夜道を南草津駅にまっくらななか,歩いていたのだが,
ようやく,遅ればせながら,いいようのない感覚が襲ってきたわけです.
まぁ,泣きはしなかったけど,久しぶりに失恋に似た感覚??
躁鬱モードの鬱ではないが.長らく忘れていた”卒業式”ならではの感覚なのかもしれない.
特に今年は僕自身にとっても,とても意味深い一年であったので,
今年の卒業生,卒業式は実は特別なものであったようだ.
ということに後から気付いたのでした.
(それゆえ,正直,朝に決めたTODOリストはさっぱり手につきませんでした.・・・・し,仕事が・・・・ッ)
旅立つものよ~,
それぞれの道で,確かな歩みを一歩づつ進めてほしい.
そして,また,気が向いたらたまには連絡よこせやーい.
んでもって,気楽に飲もう.
2009年3月21日午前6時半 何故か徹夜明け始発で帰ってきた卒業式の次の日の朝.自宅にて.by たにちゅー