IEEE ROMAN 2009 に参加
富山であったカンファレンスに参加してきた.
久しぶりに一般聴講のみ,発表はせず.
今年は,例年ちらほらある国際学会参加のお誘いが珍しく,殆ど無く,
また,講義などの関係で,そんなに海外にも行けないので,
授業の合間を縫って,短い参加だが,様子をみにいってきた.
ROMANは振り返ると2004年に岡山で開催されて以来の参加.
その後,海外開催が続き,特段きっかけも無かったので,参加出来ていなかった.
久しぶりに行ってみて最近の動向を見てきた.
ROMANはロボットと人間のインタラクションに焦点を当てた国際会議だ.
もともと,「人間と共生しうる自律ロボット」というものを明らかにすることを,研究の旗に挙げていた僕なので
素人目には一見どまんなかの会議にも見えるのだが,実際カンファレンスの中でとりあげられる研究を
みると,そうとも言い切れない.
さてさて,
全日参加できたわけでは無いので,部分的になるかもしれないが,
以前からの傾向ではあるが,ロボットサイドの学習を以て,人間との協調,よりよい関係生成を
目指そうとする自律知のアプローチ研究は,少なかったように見えた.
一方で数が増えているように見えたのが,ハプティックデバイスやBMIといった,デバイス,インタフェース系の研究だろうか?
HRI(ヒューマンロボットインタラクション)とHCI(ヒューマンコンピュータインタラクション)は本質的に異なるとは
思うのだが,ロボットが情報機器として以上の「意味」を持たなければ,それらは同じになるし,
要素技術開発としては,確かに同一になるだろう.
もちろんハプティックデバイスの研究も面白いので,デモなどを楽しませて貰った.
Wii リモコンの考え方に共感しつつも,ペン型で指先に方向性を含め力覚提示するデバイスを発表していた東大のHさん
ペン先がグリグリ動いて面白かった.^^
久しぶりに会った信州大のK先生と,よもやま話に花をさかせてしまった.
後ろ姿@上の写真
今回,いくつかの発表を見た中で,目を引いたのが,阪大 ERATO のIさんの発表.
浅田ERATOプロジェクトもそろそろ終わりに向っているのだと思うが,
TV報道もあった幼児ロボットをつかって,親が引き起こし,その過程で子供が起立を学習するという
プロセスを構成的に検討されていた.
まだ,全体の物理的機構を作って,人間による引き起こし動作を実現して
空気圧アクチュエータの出力タイミングのみ学習するという形だった.
共適応の問題として,非常に重要なテーマだと思うので,これからにさらなる期待だと思った.
大学に帰ります.