【新内閣】話題をさらう新ポストで手柄争い勃発@鳩山内閣 郵政再改革はどうなるんでしょ.
早くも,心配事が現実になっているようです.
「補正予算返せ」問題で国家戦略局の菅氏と財務相の藤井氏がイニシアティブの奪い合い
「郵政」問題で亀井 金融・郵政改革担当大臣と原口 総務大臣が・・・そして,これに菅 国家戦略局,仙谷 行革担当相なども のっかっていくのでしょう.
さて, おわかりでしょうか?
担当がややこしくなるのは,ほぼ全て「話題性のある新設ポスト」なのです.
直近の事例でも,話題性のある新設ポストのお陰で,内閣が混乱した事例はありました.
安倍政権での「首相補佐官」だ
制度自体はそれ自体,以前からあったのだが,これを派手に使ったのが安倍政権,チーム安倍だ.
- 小池百合子 国家安全保障
- 中山恭子 拉致問題担当
- 山谷えり子 教育再生担当
- 世耕弘成 広報担当
と4人が派手に置かれたわけだが,
ここでも,例えば広報の世耕ともともとスポークスマンの官房長官との間で,権限,手柄争いが起こったり,様々したそうだ.その当たりは
などに詳しい.
0103 官邸崩壊 « 谷口忠大HomePage (たにちゅーのHP) — tanichu.com –
↑こちらでも書いております.
なぜ,そういう新設ポストで,こういう手柄争いが起きやすいかというと
会社の中で起こる仕事は,長い時間をかけるなかで,各部局がどのような仕事を分担するかは,各案件での対応を積み重ねた慣習の中で適応的に決定されていく訳です.
組織の原則としては
- 専門化の原則
- 権限責任一致の原則
- 統制範囲の原則
- 命令統一性の原則
- 権限移譲の原則
などがあると言われますが, 各役職の担当範囲が決まらないと,命令統一性の原則や権限責任一致の原則が混乱を来たす事になる.
新たな,ポストを新設すると,その担当範囲というのは,形式的・明示的には決定する事としても組織の活動としては,明確な決定は困難なわけです(暗黙知としての側面があるということ).
となると,これまで,あった仕事の再振り分け,組織の再適応というのが起こります.
これには権限(場合によっては利権)の奪い合いや,衝突が含まれますので
国民,会社にとっていえば,いわば組織外部の顧客・株主,かつ従業員などにとって,自らのスタンスを明らかにする意味では象徴的効果は大きいのですが,うまく,その位置づけや分担を決定させていかないと
無用な権力闘争,手柄争いを組織内部に抱え込んでしまう事になります.
安倍政権がこけた理由は,そのあたりにあると 上杉氏は指摘するのです.
さて,鳩山内閣は,この問題に加え,その上に被さるもう一つの問題を含んでいるのはいうまでもありません.
郵政に命をかける国民新党と,社民党と連立を組んでいること.
そして,上記問題を含む郵政問題に,国民新党の亀井静香氏が絡んでいる訳です.
上記センシティブな問題を乗り切るためには,民主党の郵政改革方針と,あまりに異なる主張を亀井氏が繰り返すのなら「罷免」するくらいの,覚悟を首相自身が持たないとまとまらない可能性がある気がシマス.
結局,トップマネジメントでしか,組織の問題は解決できない面があるのです.
とはいえ,そうなった際には
「党首級を入閣させる」
という連立合意とのバランスが問題になり得る.
と思うわけです.
政権運営は組織運営でもある.
結局,与党慣れしていない人びとが勝手なことばっかり言っていると,エライコトになってしまいかねん.
参院過半数が無いので,国民新党や社民党の顔色をうかがわないといけないのはあるが,
国民新党を落としても,衆議院は「みんなの党」を取り込めば,2/3が確保出来る.
場合によっては,そのくらいの覚悟をもってリーダーシップを示していかないと
4年間乗り切るのは並大抵で無い気がする.
国民が選んだのは非自民としてだけではなく,一応民主党なのですから.
# 国民新党とか社民とかは小選挙区で落ちてる訳ですし.(辻本さんは通ってるけど)
鳩山さん,O型で優柔不断,人がいいっぽさ満点なので,非常に不安
専門もシステム工学で,工学博士だし,なーんか,自分自身とかさなるんだよなぁ~・・・.
そうなると,余計に不安・・・.
という話でした;.