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2007年に読んだイケてた本,ベスト3

2007-12-31 (mon)|カテゴリー:

秋口あたりから,めっきり書評も減りましたが.

今年は結構本を読んだ年ではなかったかと思います.

軽い本やビジネス書はおいておいて,今年読んだ本でなかなかインパクトのあった本を3冊ばかり紹介したいと思います.

大晦日!やっとかなきゃならない!

2007年のベスト3ッス!(あくまで一つの側面から)

第1位

プラスチック・ワード―歴史を喪失したことばの蔓延
ウヴェ・ペルクゼン 糟谷 啓介

藤原書店 (2007/09)

売り上げランキング: 47412

おすすめ度の平均: 4.0
4 われわれを急き立てる言葉たち

 

 

 

 

 

 

近年の新聞や学術書をにぎわす,「イノベーション」や「システム」「革新」「改革」「進化」など,それっぽく聞こえて,「偉そう」
に思えるが,結局「なんの事を言ってるのかわからない」間に合意形成に使われてしまう,言葉達をプラスチック・ワードと呼び,

医学や脳科学,経済学,政治学.ほとんど全ての学問が社会とのかかわりの中で孕む言語学的問題を指摘した書.

私の積年のモヤモヤ感に具体的な言葉を与えてくれたことに感謝.

「だからどうするか!?」はこれから考えるべきだが,一つの論点として凝集させてくれただけでも,本書の意義は大きい.

「オレはいけてる」と思っているコンサルタントや学者は一度,これを呼んで自己批判すべし.

第2位

人間都市クリチバ―環境・交通・福祉・土地利用を統合したまちづくり
服部 圭郎

学芸出版社 (2004/04)

売り上げランキング: 157901

おすすめ度の平均: 5.0
5 旅行ガイドとして利用しました。

5 今こそ読みたい暮らしの基本

5 なつかしのクリチバ

 

 

 

 

 

 

 

 

ブラジルの都市クリチバについて書かれた本.

サンパウロの都市計画の反省を生かしながら,少ない税収や予算の中で,市民の有機的な力を利用し,育て,
制約条件を形成しながら住みやすい都市が形成されていく様子が描かれていく.

都市計画の中で世界的な成功事例.

京都の景観政策はヨーロッパ的な規制で形成されるが,経済活動との相互作用も無視できない.

今年はテクノポリス政策という愚の都市計画により作られた精華町の学研都市に行くことも多く,

都市計画の概念と,システム設計論としてのおもしろさ,深さを考えさせられた.

年末に向けては,精華町のけいはんなプラザの民事再生案のニュースなども飛び込んできた.

第3位

ウィキノミクス マスコラボレーションによる開発・生産の世紀へ
ドン・タプスコット/アンソニー・D・ウィリアムズ 井口 耕二

日経BP社 (2007/06/07)

売り上げランキング: 1596

おすすめ度の平均: 4.0
4 重要な本だと思います。

4 昨今のビジネス環境で生き残るには...

4 ショックは大きい、日本は大きく遅れた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある意味ベタですが.

時代を象徴する作品といっていいでしょう.

これはマスコラボレーショノンの時代へ向かうネット社会の一つの道標となるのは

間違いないでしょう.

ポジティブな面が多く書かれていますが,社会のZERO SUM的な側面を考えると

それが雇用やその他の経済的な側面に与える影響というのも無視できないでしょう.

必読書であることは間違いない作品です.

 

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