[本] 高学歴ワーキングプア
光文社
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興味深いが、首をかしげる部分もありました。
一応知っていたつもりだったけど、認識を新たにしました。
もっと、怒ろうよ。
魅力のない博士・博士卒には誰もお金もポストも用意しません。
教授が持ってたので借りてよんでみた.
まあ,大体あってるかなとは思うが,
「冷静に考えればわかるだろぅ・・・」
という,点も多かった.著者は
「だまされた!」
と,おっしゃるが,その前に疑念を・・・・・・.
日本の教育は往々にして
「おまえは○○さえやって,型にはまっといたら間違いない!」
と,教える.それが,根本的問題だなー,とズット思い続けています.
私の周りでもやはり,博士進学者にはつらい道が待っている.
しかし,博士課程レベルの高度人材を日本が求めているという文科省の算段も分からなくはない.
よくなかったのは,人材市場における需要と供給の平衡状態を準静的にもっていかず,ただただ,
供給サイドを増やせばいいという短絡的なアプローチをしたことだろう.
行政は力をもちすぎているがために,生命的な社会に不適合を起こすラディカルな革新をやってしまう.結局,
断層を造る改革は傷を生むのだ.
改革に痛みは必要とはいえ,やはりこういう施策は需要・供給両サイドからのアプローチが必要だろう.
せっかくの投資が摩耗的に損失を生む.
一方で,大学の世界でおきていることが,いま,もう一方,司法の世界でおきていることは危惧しつつ見守るべきだろう.
司法改革も現在,ロースクール改革の後に,とにかく供給サイドからのアプローチがなされている.
高学歴ワーキングプアに,ロースクール卒業プアが加わるのは多分現在進行形で始まっているのではないだろうか・・・?
また,現場レベルからも,博士課程的学識人材(オレやん~)をどう経済に活かしいくのかは継続的に検討すべき課題でしょう.
いきつくところはシリコンバレー?