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受賞式にいってまいりました.+NHKで脳科学雑感

2006-05-12 (fri)|カテゴリー:


昨日から京都テルサでシステム制御情報学会っていうのに参加してるんですけど.

昨日は,初めて頼まれてセッションの司会をやってきました.
ちょっと緊張したけど良い経験になりました.

今日は,先日受賞が決まったとここでも報告させてもらった
システム制御情報学会論文賞の受賞式で壇上で学会長から賞状と賞金を頂いて参りました.

本当に有りがたい話でゴザイマス.

ちなみに受賞論文は

谷口 忠大, 椹木 哲夫:
“身体と環境の相互作用を通じた記号創発:表象生成の身体依存性についての構成論”
システム・制御・情報学会誌, Vol.18 (12), pp.440—449 .(2005)

http://www.iscie.or.jp/trans/trans18.html#12

コレでゴザイマス.

話的には新進的な話だけど,実証的なエヴィデンスでもなければ,公理から組み上がった理論でもない
はたまた設計のための工学でもない.

いわゆる知能の構成論的理解という科学に於ける説明力に重きを置いた論文で,
一種の数式をつかった例え話,イマジネーションをかき立てる物語.

もちろん,ロジック通すところは通してるし,実験だってデータをいじっている訳じゃない.

しかし,鋭い人は読めば,「なんかおもしろい」と共に「実証にはなっていない」と言うことにも
気づいていただけると思う.それは積極的に構成論的研究とよばれる研究・表現方法に突入していることなのです.

物質科学的手法が,実験結果から最小限の帰納しか引き出せない以上,我々は真の理解に
使える学知を科学を通して得ることは領域を限定してしかできない.

昨日,NHKで「脳科学でキレる子のメカニズムがわかってきた」とあったが,ちょっと語弊がある気がした.

そこまで現象を一般化するのは危険だよ.

要素還元的にエヴィデンスを求めても,そこから観測されるマクロな現象に発展するプロセスが
非線形で創発的特性を有する(因果性が直感で読めない),また系が可塑的(時変的)である以上
また,開放形で複雑系,つまり他要因の影響が乗り入れてくる以上,状況を限った,分子レベル,脳活動レヴェルでの
エヴィデンスに人間の教育問題,上手く豊かに社会生活を生きる,社会を形成することへの貢献を
期待することが出来るのだろうか?

社会学,心理学,教育学が言語ベースの議論しか展開出来ない以上,より強固な論理力と記述力をもつ
物質科学系の学派が乗り入れてくるのは仕方ない.しかし,その方法論は一部物理の世界のような限られた
領域でのみ行儀良く真価を発揮するのであって,それを生物学,脳科学におしつけていくのは横暴な面がある.

その研究者は控えめで行儀良くないといけない.

それを報道するマスコミもそうあるべきだが,そこまでわかってないから致し方ないのか・・・.

真理を探究しようとすることは当たり前だが,人間が理解できない,使えない真理を探究してもそれは
いみがない.意味がないというか意味が少ない.

あ,脳科学が無駄といってるわけではありません.
私もニューラルネット研究者でもあるわけで,そんな全否定したら生きていけないばい.

なにがいいたいかっていうと.

社会貢献考えながら,皆の現象理解を深める研究をやりましょうということです.

ん?よくわからん?

科学的手法にのっとってたら間違ったことを言っていないというのはウソです.
自分の研究成果がどれだけの真実と拡大解釈が可能か,常に懐疑の目を光らせて生きましょう.

物質的繁栄を越えて行かなければならない21世紀.

あらたな研究のモードの可能性を模索しましょう.
それは全て,子供と孫の2050年をまともな時代にするためにだ~.

なんか,勢いにのって,激しく書いてしまった.

学術論文でもないただのブログなんで,読み流してくださいな.

脱デカルト・・・というのはウソで,ポスト・デカルトがんばるべ.

 

COMMENTS コメント

  1. kanpi 2006-05-12 (fri)

    読み流せません

    言ってることの半分も正しく理解できていないだろうけど、

    言いたいことの半分はわかったような気がします。

    見るほうは数字や科学的根拠の説明を過信するな、

    研究者は結論(の方向性)を決め付けるな、てことでしょうか。

    その理由として、「生物自体ようわからん」から…



    まあ、そんな印象です。

    結構学術的な分野には興味があるので、ついコメントしてしまいました。

    読み流せと言われると書きたくなるのはヒミツです。

    こういう話題カツカツ食いつきます。

    その割りに知識が浅く語彙も少ないので、理解不足なんですが。



    やっぱり、こういう文を書く「熱さ」は必要じゃないでしょうか。

    最近、情熱が大切だと感じてきています。

    素直に文に出した勇気に、拍手。



    てなわけで初コメント、失礼しやしたー。

  2. たにちゅー 2006-05-12 (fri)

    おお.おはつやねー.

    >見るほうは数字や科学的根拠の説明を過信するな、



    そうそう.

    NHKや,権威を信じすぎるなってことかな?



    数字や科学的根拠は正しい場合が多いけど,僕らはそこから「この数字は何を意味するのか?」っていう次元で理解することが多いのだけど,



    その「解釈」は間違ってる場合も多いのです.



    とくに「最新の結果」は.



    それが間違ってたって事が,10年20年後にわかったりするねん.

    まあ,その程度っていう認識が必要ね.



    >研究者は結論(の方向性)を決め付けるな、てことでしょうか。



    まあ,実際はある意味決めつけないと,研究なんて出来ないので,「柔軟に決めつける」ことが必要.決めつけといて間違ってたら,失望と共に反省するって感じかな.



    大事なのは,一般の人が「科学研究者はある意味思想家」っていう認識をもつことじゃないかなと思うねん.



    科学的思考も「世の中こうなってるはず!」から入ってるんで.



    >その理由として、「生物自体ようわからん」から…



    生物もわからんし,社会もわからんし,心なんて全然わからんし,つまり人間がわからん.



    例えば薬品でも,その化学物質自体の性質は結構わかるんですが,それが作用する相手の人間の性質が網羅的にはわからないので,効果自体はよくわからん,というのが実際らしいですよ.



    「自然科学過信はいかんよ.」

    と,思うのだが,現時点で,例えばあやしい新興宗教を論破する道具が科学しかないようなので,とりあえずお世話にはなりつづけましょう.



    結局,人間のシステム的理解を進めないといけないんですが~.



    僕も考えが氾濫しててまとまりきってないんで,また,HPでもまとめようかなあと思ってます.



    ちなみに,読みにくい形になっちゃってますが,HPに博士論文おいてみました.

    http://tanichu.sakura.ne.jp/phd_thesis/



    序論あたりは,ふつうに読もうと思えば読めますので,よかったら~

  3. わかば 2006-05-13 (sta)

    よくわからん!!

    よくわからんが…

    「実験の結果これが証拠だ」って呈示されたとしても、それはその考え方の乗っかってるスキームの中では「確からしい」けれど、その考え方の土台(パラダイムって言えばいいのか?)が本当に正しいかは解らないじゃないか!ということかな?



    薬の場合にたとえていうと、「Xという骨格をもつ化学物質はAという因子と結合してYという効果を持つらしい。でもαって有害作用があるから、A因子と結合するXに類似する化学物質でかつαという有害作用のない物質を探そう!」とトライする。

    でも時がたってくると、実はYという結果が発生するにはAと言う因子は関係なかったから実験は意味無かったのよ…っていう感じかしら?



    たぶん薬理の研究者とかはこういう感覚を持ってるんじゃないかな?



    自分が書いてることもよくわから~ん

  4. たにちゅー 2006-05-13 (sta)

    やー,よくわからんねー

    多分,薬理やってる人は,わかってる可能性が高いフィーリングやと思うわ~.



    大体,そんな感じのコトですわ.




  5. アーサー 2006-05-13 (sta)

    お久しぶりです。

    たにちゅーさんの興味は、

    人間の知能理解の方向のみなのですか?

    知能理解&機械への応用という方向であれば、

    社会貢献は、今の段階でも機械への応用という点で

    十分可能であると思うのですが。

  6. アーサー 2006-05-13 (sta)

    その前に・・・。

    ていうか、受賞は改めておめでとうございます。

    京都に行ったときはまた話を聞かせてください。

  7. たにちゅー 2006-05-13 (sta)

    おう!アーサー!

    ありがとう~



    そこは,そうだねー.



    社会貢献というよりビジネスチャンスとして,機械への応用ということは水面下で考えてるよ~.



    でも,僕のしたい社会貢献の最大のコアは



    「20世紀の物質的繁栄の負の部分を反省した,21世紀の精神的繁栄への貢献.



    という巨大テーマに従うわけで~.

    やっぱりアカデミックなレベルでの興味は「人間理解」の側に重きがあるかな.



    母親が河井隼雄の弟子(弟子はいいすぎか)で,小さい頃から児童教育やユング心理学系の本を読んだりしていた影響も有るかもしれんが~



    コメントありがとう.

  8. kanpi 2006-05-14 (sun)

    読んだよー

    論文読んできやした。なかなか面白いじゃないか!と。

    相変わらず単語はようわかりませんが(笑)

    自分なりにまとめると、「人間が言葉(文字)を聞いた(読んだ)時、人間がどうイメージをするか」を論理的に説明する、ということでせうか。

    乱暴に短くすると「言語の覚え方(学び方?)を完璧に説明」と受け取りました。

    それが「人間のシステム的理解」の一端なんかと。



    これは、教育をちょっとかじった人間としては興味あるところ。

    これができれば「言葉の誤解」も最終的に無くなる?

    男女の恋愛もスムーズに行く?

    など、色々妄想が働いたり。

    今後の研究に真剣に期待してまする!

  9. たにちゅー 2006-05-14 (sun)

    えー!よんでくれたんや~☆

    ぐわー.

    ありがとう.

  10. たにちゅー 2006-05-14 (sun)

    なぜ二つも投稿されたんだろ

    誤ってリターン押したら投稿になってしまいました.



    完璧は言い過ぎだけど,

    「人間の言葉の覚え方の一側面を説明」

    かな.身体との関わりにおいて.



    言葉の誤解が完全になくなる事は望めないけど,なんで,どういう理由で誤解が生まれてるのか,はたして誤解ってなんなのかがわかれば良いんじゃないかな.



    将来的に教育論に接続できたら本望デス.

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