236 クリエイティブ・クラスの世紀
ダイヤモンド社
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ざっくりとした理論だが読む価値はある
クリエイティブの意味がよくわからない
日本の将来は?
「クリエイティブ資本論」をさきに読むべし
アメリカの入国審査での“不快感”を緩和してくれる?
クリエイティブな人材の獲得競争が,国家間,都市間で起こっているという考え方.
農林水産業->製造業->サービス業 と進んだ産業は次にクリエイティブ産業が台頭するという.
リチャード・フロリダのいうクリエイティブ・クラスとは,そのようなクリエイティブ産業で活躍する人材のコトを指す.
非常にアメリカ(英米圏)的な捉え方といえよう
言わんとすることは分かるが,日本でこれは直輸入しにくい面もある.
どういうことか.
フロリダはクリエイティブ人材を引き寄せる都市の特性を
技術(Technology) ・ 才能(Tallent) ・ 寛容さ (tolerance)
の3つの T で表わす.
寛容さについては,例えば文化的にゲイを受け入れるかとか,留学生を受け入れるか?といったあたりが 指標になっている.
本書で彼らは国毎のクリエイティビティの指標
グローバル・クリエイティビティ・インデックス(GCI)を開発し
それにより各国を順位づけている.
ちなみに首位は スウェーデン で 我らが日本は 2位である.
気分はわるくないよね.
ちなみにアメリカは4位.
アメリカはこれまで大量の才能を外国から受け入れるコトで 成長してきたのは,確かだろう.
あるいみで第二次大戦でヒトラーがユダヤ人を迫害したが故に,相当数の優秀なユダヤ人の天才学者がアメリカに流入したのは,有名な話だ.
このいみでも寛容さは大切だ.
アメリカの大学院は留学生でもっているという.
その意味でも,アメリカは自国の教育機関としてよりもあるいみで「場」を提供しているようなきらいもある.
ところで,Googleの創業者もAmazonの創業者も元をただせば,外国からの留学生,移民だ.
そういういみで,その寛容さがアメリカの経済に大きなプラス効果を与えているのは間違い無い.
しかし,9.11テロの後に政権が不寛容さに舵を切ったことに,警鐘をならす.
世界は既にグローバルなクリエイティブクラスの争奪戦にはいっていると.
さて,クリエイティブ,クリエイティブと,本書が叫ぶのだが,その要点はいくつかに分かれる.
ひとつは,留学生や移民の受け入れだ.
たしかに,英語圏ではこれは,やりやすいが,日本の場合,まっすぐ経済成長にプラスに持ち込めるのかは,わからない.
つまり,契約社会と日本のような社会では,その受け入れ時に変わらなければならない文化・風習の変革コストがばかにならないからだ.
文科省のグローバル30など,留学生うけいれの政策は目白押しだが,政策先行で実体とのギャップがラディカルにうまれると,司法改革やポスドク10000人計画のような,社会的なひずみをうむことにもなろう.
もうひとつは,現場労働者のクリエイティビティの活動だ.
ここでは,日本,トヨタなどの「カイゼン」がよいとしてきされる.
つまり,ひとりひとりのクリエイティビティを活かすことが,社会全体を押し上げ,さらにはたらく喜びもますのだ.
もうひとつは,教育,人材育成だろう.
外国から留学生や移民で獲得するばかりでは,結局将来的には沈没する.
自国,自らの都市でより,人材を育てていくことが重要になる.
この点については,日本国内のクリエイティブクラスの争奪戦で,ひとり勝ちを続ける東京 を思った.
合計特殊出生率が非常に低い東京.
人材を集めまくっているが,そのことが結局,日本全体を疲弊させるのではないかという危惧は常にされている.
クリエイティビティという視点から社会・経済を見直す視点は,異論もあろうが,面白かったとおもう.
元をただせば,元京都市副市長Y氏が京都を去るときに話していた内容に含まれていたので読んでみたのだが
# 京都市はクリエイティブクラスを集めないいけない.みたいな.
とくに,ジェーン・ジェイコブスをよく引き合いに出すY氏だっただけに,そこと「街の魅力」という点でつなげると,狙い,趣向は良く理解出来た.
ただ,京都に「寛容さ」がどこまであるかは,微妙であるし,もっと気概のある人間の輪を広げていかねばなるまい.
イナーシャルも大きい街ですから.



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