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215 生命の経済学

2009-08-05 (wed)|カテゴリー:

生命の経済学―生物学による経済学再構築
富森 虔児
春風社
売り上げランキング: 681010

生命と経済の関係性には非常に興味がある。

私も「社会は生き物だ」と社会有機体説的なことをよく言うが、それはもはや確信に近い。

しかし、経済の本でそのあたりにつっこんでいる論者は少ない。

正直、糸口がないのだと思う。

とくに議論をする時の「単位体」が見えない.

まぁ,企業が良い単位なのだろうが・・.

 

そのなかでも本書はパラパラっとみると
「自己組織化」「オートポイエーシス」とシステム科学的魅惑のキーワード(?)をまき散らし、
「おおお?」
と思わせた。

 

僕はルーマンについては不勉強なのだが、
社会をいかにオートポイエティックシステムっぽい、生態系として見るかが、現在の社会・経済を捉える上で重要だと思う。

 

筆者は進化経済学会の立ち上げメンバーの一人という経済学者。

前半は経済も生命だという仮定・話のもとに
生命とは何か?という議論がすすんでいく、カ
カウフマン、自己組織化、オートポイエーシス、アクセルロッド、清水博の場

人工知能,複雑系出身の僕としては身近なキーワードが並ぶ。

その後に進化の話になってネオダーウィニズムがなんとかラマルク進化がなんとか、という進化の話になって
「??関係あるんかなー?」
とこのあたりから、個人的に雲行きがあやしくなってくる

後半、経済とのからみに入ってくると
「戦後日本型企業システムは自己組織化の代表例だ」
というドドーンとした打ち上げはなびが起こる。

ええっ?

終身雇用、年功序列、シンジゲートバンキングなどが「関係子」として結びついているという。
いいたいことは、システムとして関係付いているってことね。相互に強めあうループを形成していると。

しかし、残念ながら、「なんとなくわかる」程度で
どうも理論的骨格がみえない。

システム論としてはやっぱり、経済は生命だという以上は、その二つの間に共通した骨格構造をみたいのです。

雰囲気アナロジーからは抜け出したいのだ。

その糸口をつかんでおられて、それを教えていただけるかと思ったらそうでもなかった・・
というのが、今回のお話である。

さらに後半では最近の中国経済の立ち上がりが、至極具体的にかかれていて、
なにやら抽象度が吹き飛んでしまう。

というわけで、なんとなくおもしろくはあったのだが、
ねらっていたのとは違うなぁ。と思った。

なんにせよ、こういう視点の本や研究自体が少ないので
今後ともこの手の本にはどんどんでてきてもらって
本質を掘り下げる努力を進めたいものだ。

ベンチャー論なんて、本来生命としての経済をみないと
なんとも議論できない気がする今日この頃。

すんません、まだしっかり理論構築はできてませんが~。orz…..

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