0004 心はどこにあるのか
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ダニエル・C. デネット
草思社
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進化するデネットの考察
心の問題のゆくえ
研究の同志comay氏に薦めてもらった本を読んでみました。
ダニエル・デネットはMITのブルックス教授のCOGプロジェクトにも
かんでいた哲学者。
まあ、心とは何ぞやという問いかけと見方の提案をしてはるんですが、
哲学者にしては科学的なパースペクティブをしっかり持ってはる感じでした。
面白かったのは二点のトピック。
①「構え」について。
対象と関わるときにそれにどのような「構え」で接するかということで、相手の
内部の心をどれほど推し量っているかがわかる。
「物理的な構え」・・・普遍的法則による予測だけで向き合う。そこに個別性はない。
たとえば、飛んでくるボール。
「設計的な構え」・・・設計者の埋め込んだ法則によって動くので、それに基づいて予測する。目覚まし時計ならこのボタンを押せば目覚し機能が・・・など。
「志向的な構え」・・・心を持つ生体への態度。
まあ、ナントナクこんな感じなんですが、「予測性」というラインから、他者の
心のレベルを見るという視点が同意できました。
いい意味で予測を裏切る事こそ、「心」を感じさせるのです。
というか、自律適応的なシステムは外部からは行動を予測しづらいんですね。
これはかなり数理的にお話できるんですが。
マルコフ過程が決定しないという意味において。
そういうレベルまでは話されていませんでしたが、それでも、まあ共感できます。
②知能のレベル分け
デネットさんのええところは「知能」に「適応性」をしっかり同一視しているあたりでしょうか?
古典的なAI研究者にはそれを独立にとらえる人が多すぎる。
人間の知性のすばらしさは適応性・創造性にあるのです。
これは紛れもない真実(確信してます☆)
デネットは生物をダーウィン的生物、スキナー的生物、ポパー的生物、グレゴリー的生物と4段階に分けて説明していました。
ざくっとかくと
・ダーウィン的生物 系統発生的適応のみ
・スキナー的生物 個体発生的適応をする
・ポパー的生物 個体発生的適応+環境モデルをもつ
・グレゴリー的生物 個体発生的適応+環境モデル+環境を耕せる(人工物をつくる)
という段階わけ
comay氏はポパーとグレゴリーの間が跳びすぎという指摘をしてたけど、
それ以外にもあるなあとおもった。(i.e. モジュラリティ)
まあ、comay指摘部分の飛躍について言えば、”記号”とのからみでしょうか?
人工物=道具≒言語という流れは、人類学的には基本ですから、そこが一回のジャンプで
いけるのかどうかって事ですね。
進化論的な視点というか、現存する生き物の観察から言えば、余りに例が少なくて
なんともいえないとはおもうんですが、
そんなこんなな理由で、計算論的な知能理解が必要だと余計におもいました。
にしても哲学者は緻密な回答をくれない場合がおおいなあ・・・・。



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