0066 断片と全体
工作舎 (1985/03)
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量子力学で有名,ボームが著した思想的な本.
現在K研究室でK教授のお薦め著作として勉強会が行われているので,ざっと読んでみました.
前半は特にすごくうなずいた.
現代は全ての領域が断片化されている.
デカルト曰く科学的思考とは
- 明証的に真であると認めたもの以外、決して受け入れない事。(明証)
- 考える問題を出来るだけ小さい部分にわける事。(分析)
- 最も単純なものから始めて複雑なものに達する事。(総合)
- 何も見落とさなかったか、全てを見直す事。(枚挙 / 吟味)
物事を明晰に理解するためには,要素に分けて理解すればよいという,デカルト科学の思考は,全てを断片化するに至る.
考える対象は断片化され,その役割分担としての学問が断片化され,その組織としての学部が断片化される.
その結果としての領域内ではそれぞれの領域に固有の価値観,政治が生れ当初の目的とは異なったミクロコスモスが動き出す.
結局,学部間でのコミュニケーションは喪失され,それぞれのプロフェッショナルがお互いの言葉・価値軸を理解できないのは「仕方ない」
かのようになっている.
さて,結論から言えば,「システム」という要素還元できない構造の持つ性質が軽視されているわけですね.
だからといって,やれ「全体性」だ!とかいうと,ナニも出来なくなったりするわけで.
実はトリックとしては,還元するなっていうんじゃなくて,
物質的に還元するなっていうのが正しいんじゃないだろうかと僕は思っています.
思考的な分析は特に構わない.
物質の性質とは原子に還元する.生物の機能をタンパクに還元する.進化の足跡をDNAに還元する.
脳の機能を脳細胞に還元する.
この全てに頷いてしまった人は,デカルト中毒かもしれません.要注意です.![]()
K教授曰く「この本は共生システムの基本なんや~」といってはったが,そうなのだろう.
断片化が学部や省庁の縦割りを生み出すのは頷ける.しかし,
役割分化していき公式化段階において官僚組織を形成していくのが定めの組織を分化しないようにすると言うのも無理な話だ.
企業ならそこはダイナミックにフラット化したり,プロジェクト組織を作ったりして流動的に変化させていくけどにゃ.
ローレンシュ&ローシュが言ったり,稲森氏のアメーバ経営が言うように,分化と統合を繰り返すことが重要なんだろうな.



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