0049 ゼロ金利との闘いー日銀の金融政策を総括する
日本経済新聞社 (2005/12)
売り上げランキング: 107690
こんな本を読みましたのマクロ経済.
東洋経済で2006年度の経済本1位になってたので,興味がわいて買ってみた.
ゼロ金利政策,量的緩和のまっただなかに日銀の中枢にいた著者が,そのときの意図と,
ふりかえってのデータからの政策の評価をするという,極リアルで極学術的な本です(多分).
文献引用もしばしばあるが,そのほとんどが自分の論文か,バーナンキの論文というのはどうしてなんでしょう.
主には,時間軸方向の政策と筆者がなづけるものについて検討されています.
つまり
「金利ゼロになるようにがんばります.」
というのみならず,
「これからカナリ長い間,金利ゼロになるようにがんばります.」
と,発言することを加えることで,現時点での長期金利までコントロールしようという政策.
ゼロ金利に実行後に更に緩和するために取れる方策はないか?と考えられたものだそうです.
本書を読んでて思ったのは,ほんとに日銀はマクロな経済指標とニラメッコしながら政策決定やっているんだなあ,てことっす.
バブル崩壊後の90年代から現在までは,同時に技術革新が進み,それに伴い社会構造が変化していった時代でもあるのですが,
そういう実体経済的なところはほとんど本書には現れず,金利というパラメータを下げれば経済が活性化するという基礎方程式の上でどうするか?
というモノの見方が通底していたように思えました.
この前の日銀の公定歩合が引き上げられたときにも福井総裁がなんとなく
「経済学的な指標のみから純粋に判断した」
みたいな事をいっていて,意図としては「他の不純な思惑はありませんよ.不確かなものはつかってませんよ.」って事だと思うんだけど,
ボクの耳にはちょっと違和感があった.
経済自体が経済のパラメータで閉じた系では決して無いので,
そのパラメータだけ見て判断するというのは胸をはることなのか??もちろん,
ある程度はモデル化できてるわけで,今日の経済学があるわけですが,経済学的な指標のみから判断することは,むしろ
「それくらいの情報しか使えないから」であって,より多様な情報も「使えるなら使うべき」
っていうのが筋だとおもうんですがねぇ.
(実際には政策決定のプロセスで様々な情報が議論されてはいるようですが.)
この本を読んでると,著者の書き方からは,その違和感を感じてない人っぽさがにじみ出ていたので,
またちょっと違和感を確認したということでした.
まー,しかし,このぐらいの難度の本になると分からない言葉だらけですね.
クレジット・クランチ,貸出のロールオーバー,国債スプレッド,などなど・・・・調べます.
あしたから年度末恒例の学会です.
デハ,オヤスミす!



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