0037 ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む
哲学書房
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共に歩いてくれる本
なかなか優れた本です
『論理哲学論考』を読む前に。
「もう一つの論理」を知るために
論考が少し身近になった
ほんと,久しぶりにこの手の本を読みました.
博論を書き上げてから,ほぼ完全にお休みしていました.
ウィトゲンシュタインの「論考」はずっと気にはなっていたのですが,読んだことが無かった.
この本は,野矢先生の視点から,「論考」が何をいっていたのかを,自説と共にわかりやすく解説されています.
ウィトゲンシュタインは哲学の世界などでは「天才」と評されるコトが多いようですが,
この本で私が感じた限りでは,そこまでダントツの天才だったようには思えない・・・・.
フレーゲやラッセルという巨人の存在下で,ラッセルのパラドックスという問題に直面し,
それを完全に記号論理の世界で閉じた議論で解決しようとせず,逆に直感的な対象を表象する自然言語の制約条件をケアすることで,その問題を解消しようとした.
というのが大筋に見えますが.
パースの記号論,つまり「記号とは何か?」という問いかけに対して,最低条件として<サイン・対象・解釈項>の三項関係を求める立場から言えば,上記制約条件のケアの仕方が不十分なように思える.
やはり論理・言語の世界をかなり自律的な存在として,
厳密な議論はそこに閉じておいて,実世界との対応は直感任せに投げてしまう態度という点では,ラッセルやフレーゲを初めとするその時代の潮流からはさして逸脱していないように思える.
もちろん,時代が時代なんで,あんまりそれ以上を要求してもアレですが~.
天才という意味だったら,やっぱり,デカルト,ガロア,ゲーデルあたりがすごい感じがしますね.
こういう,西洋思想の流れから見ると,やはり,その後あらわれる構造主義の面々,特にピアジェ,あたりの素晴らしさが際だつと言うことでしょうか?
ピアジェは単純に「発達心理学の人」と思われてることが多いですが,本人は「発生的認識論」であると主張しています.一線画している訳です.
具体的な研究手法や学問と言う意味ではなく,
ピアジェの「根本思想」自身を僕はフォローしているつもりですが,
それが,ピアジェのやったような実験ベースの捉え方を越えた形で結実し,
上記のような哲学領域も浸食して行けるかどうかは今後の格闘次第ということなのでしょうね.
いやはや



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shimamoto 2006-12-15 (fri)
Unknown
論考は前期ウィトゲンシュタインの思想ですよね?
ウィトゲンシュタインの面白さは後期の方にあるんじゃないかと思うのですが.
まぁ,ウィトゲンシュタインもかなりの変人だったらしくて,学位公聴会のときに主査の教授陣相手に「大丈夫だ.あなたたちが理解できないことはわかっているから.」みたいんこといったらしいですよ~(笑)
たにちゅー 2006-12-16 (sta)
そうかー.

後期ではいってる内容がかなり変ってるとの話だね.
しかし,思想史的には論考が一番注目されているような~.
この時代の論理学周辺の哲学は,哲学なのか数学なのかハッキリしない面がある.
また,大いに語らう.
いやー,この辺のネタで反応してくれる理系は素晴らしいよ,shimamoto君.
希少価値,希少価値.
(結構海外じゃザラだけど)
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あああ 2010-01-21 (thu)
ある時代の中の出来事は、その時代性の中で解釈すべきです。
別の時代にいるあなたが、ウィトゲンシュタインの功績について、その時代性をかんがみることなしに、天才でないとか天才であるとか語っちゃう資格はありません。
ほかの記事も散見しましたが、自己顕示欲が過多で、非常に傲慢な方のようですね。
たにちゅー 2010-02-01 (mon)
レスありがとうございます.
確かに自己顕示欲過多かも・・・
一応,時代性は考えているつもりです.
ウィトゲンシュタインが天才で無いとは言っていませんよ.
あくまで私の価値観の中で,歴史上の人物がどれほどスゴイかとい度合いを比較して考えたときに,感じた印象を書いただけです.
ベーブルースかイチローか,どっちがスゴイバッターか?
という感覚と同じような感覚です.
哲学者を野球選手と同様に 評してはいけないというのは
あまりに,神秘化させすぎではないでしょうか?
もし,私の文章が あああ さん をいたく個人的に腹立たせる要素を
含んでたのでしたら,申し訳なく思います.
3年以上前の記事で,まだ,私も若い記事ですね.
ではでは