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0086 動物と人間の世界認識

2007-07-10  (tue)|カテゴリー:

動物と人間の世界認識
動物と人間の世界認識
posted with amazlet on 07.07.10
日高 敏隆

筑摩書房 (2003/12/11)

売り上げランキング: 64154

おすすめ度の平均: 4.0
2 期待はずれ

5 見ているものが違うということ

4 イリュージョンという「種社会の共同主観」

 

 

 

 

 

 

 

ヤコブ・フォン・ユクスキュルという1930年代くらいの生物学者が

生物記号論というものを考えました.

生物学の一つの方向性として,「生物にとっての世界」というものを考えようという話です.

博物的な生物学といわれれば,そうなんですが,

現代の分子生物学の「解体」の立場とは,大分ちがう進み方ですね.

 

ダニにとっての世界とはどんなか?

猫にとっての世界とはどんなか?

 

意外と,面白い発見があって,楽しいのです.

 

生態学と共通したものをもっているんですが,ものの見方は人間の現象学などとも

通じるセンスがあり,動物の認識を考えることで,人間の認識についても相対的な視点で

再評価しようという意味もあったのだとおもいます.

 

こういう見方をすると,ほんとに,生物にとっての世界の中で

物理的には近接した領域に住んでいても,「まるで関係ない」種同士が直交した世界の中で

いきていくという,生態学の一つの姿が見えてくるし,進化の中の多様性を理解する上でも

なんとなく豊かな視点に気付かせてくれる気がします.

 

本著者の日高氏はユクスキュルの生物から見た世界 (岩波文庫) を訳出された方で,

その人が,自著でもいろいろ書いておられるのを知り,ちょっと読んでみました.

 

まあ,「生物から見た世界」の焼き直しといったところですが,

後半にかけては,ユクスキュルの環世界概念を,勝手に<文化依存の物の見方>とか

「人によって視点て違うよね~」という,非常にザクッとした話におとしこんでしまっていて,

なんか,議論のエキサイティングさが興ざめしてしまう観がありました.

 

アマゾンでも,あまり高い評価はされてませんが,

僕もこれは星3つか星2つですね.

 

珍しく,落ち着いた感じのブックレヴューでした.まる.

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COMMENTS コメント

  1. 全裸の(知性の)女神ハテナ 2007-07-11 (wed)

    物質よりも大事なもの

    世の中で自分の命が一番大事、と思い込んでいる人がたくさんいますが、それは存在し

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