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0180 もったいない日本

2009-04-09 (thu)|カテゴリー:

もったいない日本
もったいない日本
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小池 百合子

主婦と生活社

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ミュンヘン行きで往復の飛行機など空いた時間で読もうと,

買ってたけれど「積ん読」化していた本を何冊かもってきていた.

総裁選に出馬した後の著作である.

小池百合子を説明する必要は無いと思うが,政界渡り鳥とまで言われた嗅覚で,政権与党をわたりあるく.

政府主導のブーム作りとしては珍しく環境省でクールビズを成功させ,防衛省では守屋事務次官を更迭し,それに守屋事務次官が従わなかったことで,いったい組織の指揮命令系統はどうなっているのかと,疑問を抱かせた.

(もっとも,安倍政権ではそういうのはスゴク多かったようですが・・・)

その後,守屋サイドに癒着問題が生じたせいもあり,全体として小池百合子側に軍配が上がったかんじはある.

しかし,総裁選出馬が売名行為のように解釈され,麻生以外では検討したものの,多少,好感度は落ちたのではないかと思う.

さてさて,ご本人だが,本書を読めば(多分他のものでも),聡明さは分かると思う.

もともと,テレビ東京のコアなニュース番組WBS=ワールドビジネスサテライト の初代メインキャスターというから,経済に明るいのは間違いないだろう.(KBS京都でも毎晩やってます.)

本人的には,環境/エネルギー問題,中東問題に特に明るいようだ.

何がもったいないか?

「もったいない」というのは日本の潜在力をさしていて,結局,「ここをもっと活用しましょうよ」集ともいえる.

主な活用すべき点は

農業力・女性力・金融力・環境力・教育力・シニア力・地域力

だそうだ.

評論家ばりに,いろんな指標にふれながら,ストーリーをくんでいる.

評論本としては面白い内容だし,政治家の本にしては正直,理知的だ.

しかし,宰相としての雰囲気はかんじないんだよなぁ.なんか,むずかしいね,政治・リーダーシップって.

さてさて,本書中でおもろかったあたりを

「政界においては,真に政策立案能力,実行力に富む人,戦略を描く力のある人が政界に進むチャンスを作るために,候補者の公募制度,予備選の導入を進むべきです.(中略)政界の新陳代謝が進みません.」

とにかく,選挙までの議論の時間を長くとったほうがいいと思うので,共感

ボロがみえないうちにイメージ戦略だけで選挙に勝つ,日本の選挙を脱却すべき

あとは,

道州制の移行(地方分権化)を進めることについても,カナリ強く主張されている.

 最近思うのだが,地方は首長選を直接選挙でやるので,中央を直接選挙にしなくても,比重を地方中心に移せば,同様の効果がえられる気もする.

僕個人としては女性力の活用と金融資産の活用については,大枠賛成だけど,積極的すぎる論にはいささか懐疑的.

金融資産についてはやはり,リスクテイク+流動性の推進は決して「陽」の面だけではないのは,現実的にも数理的にも明らか.なので,そのあたりは慎重に・・・・.

個人の自由な運用というのも,正直「そんなむずかしいもん,個人でできるかーい!」っていうのが体験談.

全国民が株式市場に釘付けになるような時代が,日本の生産性を高めるとはとうてい思えない.みんなの時間は有限なんです!

間接運用もそんなに悪いとは思えないが,メガバンクへの統合により,中小企業などは,融資の交渉相手の数を減らし,取引の立場が悪化していると聞くので,直接・間接という枠のみならず,金融システム全体の中で議論すべきだろう.

リスクテイクしないのが国民性ならば,それもまたよしだ.

リスクテイクしない国民性だからこそ,ひたすらコツコツ技術立国してきた面も無視できない.

(リスクテイクっていうのは,あくまで金銭の運用上のね(投資のリターンの標準偏差っていみね.).起業とかそういういみとはまた別.)

また,女性力の活用についてはどうしも「他国との比較」「GDP」といったマクロベースでの議論に陥りがち.日本の女性力の活用は,過去から相当量がGDPに計上されていない(子供の教育・家事・コミュニティ活動・地域の見守り).女性の社会進出はこれをGDPに計上される労働に変換することに終始すれば,世の中は悪くなる.

単純なGDPの増大よりも,GDPをfixした上で,家事やコミュニティ活動が得意・好きな男性がそのような機能を如何に担い,企業で働いた方が家の中より多くの便益を生み出す女性が出て行くか,という構造面で議論できると幸い.ってか,がんばってそういう議論をしなあかん.

女性力が打ち出の小槌みたいに言われれると,外部経済(金銭の取引のない世の中の出来事)でエライ目にあっちゃいそうですよ.

 

農業力(林業力も大事)については,大方賛成できるかと思う.

あまりにコレまで,犠牲と庇護でスポイルされてきたのだとおもう.

自由競争をベースにしながら,貨幣を媒介せずに農林業が提供する社会的便益(森林の保水機能や,農業の安全保証上の重要性)については,行政の再配分機能で戻すべきなのだろう.

おもしろかったのは

日本の食料自給率は40%をきっていますが,

日本人がすべて残さずに食べたら70%を超えるそうです (p.118) .

たしかに,食料自給率も入りと出で考える必要がありますね.

企業会計ならば利益を増やそうとすれば,売り上げの増大と同時に,費用の縮減をぎろんし,日本人的には後者の方が得意なのに,消費者としては後者の方が苦手なんですかね~?

消費者行政も結構だが「消費」の喚起,ばかりではセンスが無い時代になってきた.

経済学者もわすれているのかもしれないが,ミクロ経済の基礎の基礎としては自由経済がパフォーマンスを発揮するのは

「消費者が【自分が価格以上の価値を見いだしたものを買う】とき」

であることを忘れてはいけないように思います.

ただ,財布の紐をゆるめる,消費の拡大が世の中をよくするわけではない.

もちろん,現在のように流動性が危機的状況にあれば意図的に全員で財布の紐をゆるめて,出血大サービスをすることもある程度必要だとは思うが.

# あ,基本的に僕の言ってることは「普通のこと」なので,新しくともなんともありません.

# ただの現在での立場表明で済んでよろしく.

 

なんか書きすぎたが,

おなじ「もったいない」といっても

もったいない
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2 なんか違う気がする

5 ノーベル平和賞を受賞したケニア環境副大臣が日本で見つけた言葉

5 もったいない

 

 

 

 

 

 

 

 

こういう話とは,ぜんぜん違うんで,

よろしくってことです.

 

政治家でありつつ一定のインテリジェンスを感じさせる内容は,よかったのだが,

どこか,評論家めいていて,

はたしてリーダーとして引っ張れるのだろうか?

という点については,疑問がのこってしまう.

 

もちろん,個人的には 義理・人情 選挙戦術・政局論 ばかりを振りかざすような政治家群よりかは共感できるのですが,

どうも,理屈だけでは動かないシステムの中で,ほんまに,うまいことできはるんかは疑問.

 

横文字がスゴクおおいのも気になった.

 

前読んだ本で小泉元首相が,「政策議論で絶対に横文字をゆるさなかった」という話がかいてあった.

たしかに「構造改革」「郵政民営化」「自民党をぶっつぶす」など,日本語だ.

芸能人・キャスター・評論家なら横文字をつかうのはカッコイイが,同時にうすっぺらさも出てしまう可能性がある.

インテリな人は,どこか,民営化をわざわざ「プライベータイゼーション」 とかいいだしそうで,怖い.

麻生さんのように 横文字の前には必ず 口癖のように 「いわゆる~」 というのが次善の策か?

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COMMENTS コメント

  1. ろーりんぐそばっとのブログ 2009-04-10 (fri)

    農地改革

    暴論書きます。
    1947年、昭和22年になりますがGHQの指揮の下、日本政府によって行われた農地の所有制度の改革、つまり農地改革ってやつですが。
    まあ地主が保有する農地は、政府が強制的に安値で買い上げ、小作人に売り渡したわけです。
    全国的に行われ実に7割余り

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